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ロンドンフィル首席指揮者のウラディーミル・ユロフスキ「明瞭な表現と優れた柔軟性がロンドンフィルの強みです」

ロンドンフィル首席指揮者のウラディーミル・ユロフスキ「明瞭な表現と優れた柔軟性がロンドンフィルの強みです」

Posted February. 28, 2019 08:35,   

Updated February. 28, 2019 08:35

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英国ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者ウラディーミル・ユロフスキが、「自分の楽器」であるロンドン・フィルと11年ぶりにソウルに来る。ソウル瑞草区(ソチョグ)にある芸術の殿堂コンサートホールで3月7日午後8時に行われるバイオリニスト・ユリア・フィッシャー共演のロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会だ。ユロフスキは就任初シーズンである2008年に、この楽団とソウルでプロコフィエフ交響曲第5番などを演奏したことがある。ロンドンフィルと十二度目のシーズンを迎えた彼を電子メールでインタビューした。

――ロンドンは、いわば5大オーケストラが競う激しい空間です。レベルの高い演奏に加えて、今のロンドンフィルならではの個性と言えば何が挙げられるだろうか。

「ロンドンフィルの強みは、他の追従を許さない明瞭な表現、反応と音色を作り出す『完璧な耳』です。毎年夏にグラインドボーン・オペラフェスティバルで、オペラを四本公演し、レパートリーの柔軟性も増しています」

ユロフスキ時代のロンドンフィルは、独自のラベルである「ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団」のラベルで、ブラームスからホルスト、ツェムリンスキーに至る膨大なアルバムを出している。実演とアルバムを網羅した彼の演奏には、「楽団を掌握する腕前が爛熟した」という賛辞が添えられる。声部の間の巧みな色配合で鮮やかな音のパレットを作り出しており、特に後期ロマン主義のレパートリーで劇的な構図を作っていく。

彼は音楽家族の一員でもある。曽祖父と父親、弟が指揮者、祖父は映画音楽家だ。父親のミハイル・ユロフスキは昨年来韓し、コリアンシンフォニーオーケストラを指揮した。

「父は、私がどのような音楽でも自由に探索できるように励ましてくれました。何よりも、頭と心の中で音楽を育てられる環境で育つようにしてもらえました」

今回メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を共演するドイツのバイオリニスト・ユリア・フィッシャーは、韓国ファンから熱く愛されている。複数回のオーケストラ共演のほか、2016年にはリサイタルの舞台もこなし、今年7月はミヒャエル・ザンデルリングが指揮するドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団とブラームスの協奏曲を共演する。

「フィッシャーは素晴らしいバイオリニストであり、本能的なアーティストですね。明晰な頭脳、完璧なテクニック、慎重で探索的なアプローチに基づいて、優れた解釈を展開します。我々が以前に接したことのない新しいメンデルスゾーンを聞かせてくれるでしょう」

今回の公演は、リヒャルト・シュトラウス交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」から始めて、田園の牧歌のようなブラームス交響曲2番で終わる。6万〜26万ウォン。お問い合わせは02-580-1300まで。


ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com