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「一緒に歌ってくれる時、うれしい」 8日に来韓公演のジュリアン・ベイカーが書面インタビュー

「一緒に歌ってくれる時、うれしい」 8日に来韓公演のジュリアン・ベイカーが書面インタビュー

Posted February. 01, 2019 07:39,   

Updated February. 01, 2019 07:39

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「漂白剤で私の中を拭え/私を愛してくれない恋人たちの代わりに洗面台にキスをした」(「Go Home」から)

米国のシンガーソングライター、ジュリアン・ベイカー(24)の音楽は、血の色の苦痛のレンガで作った歓喜の大聖堂だ。映画「ONCE」の主人公のように吐露する彼女の絶唱には、ドラムとベースギターも邪魔になる。ほとんどエレキギターと声だけで表現する音楽。2015年にデビューし、エリオット・スミス(1969~2003)、ボン・イヴェールの作品に肩を並べ、評壇の賛辞を受けた。2月8日、ソウル麻浦区(マポク)の「ローリングホール」で初めて来韓公演を行うベイカーに書面でインタビューした。

「私はこれまで精神的な問題で苦しんできました」

幻滅と自己嫌悪の細密画のような歌詞同様、ベイカーは現実でも率直だった。

「その度に『神はいない、それで私がこうなった』さもなければ『神が私をこのように作った』と考えることは役に立たなかった」

ベイカーは、キリスト教信者であり性的マイノリティだ。一時、麻薬にもはまった。混乱するアイデンティティは彼女の世界をパンクロックのギターのノイズのように揺さぶった。そのようにして作られた歌は破滅の味がするカクテルだ。

「ただ寝ようとしただけなのに、灯を消せば誰も残っていない。自分と私の間に」(「Turn Out the Lights」から)

少女のような声で告解するように歌うことで、「弱くなるということ、壊れたものを認めるということがどれほど大切かを悟った」と話した。

「闇から抜け出させてと周囲に助けを求めることを恥ずかしいと思わないでほしい」。

切実ながらも精巧な演奏と歌で絶賛を受ける彼女だが、「舞台恐怖症に悩まされている」と打ち明けた。

「それに備えるために私は狂ったように練習する」

舞台に立つことは、ベイカーにとって傷を癒す過程に近い。自分の公演が観客にもそのような役割になれたらと考える。

「私の歌に一緒に歌ってくれる時、うれしいです。その瞬間だけは私の経験から出た暗鬱な歌も象徴的な何かになって、数百人の人々を結びつけるからです。一人ではないという感じ、それは本当に大切なことではないでしょうか」


イム・ヒユン記者 imi@donga.com