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キュビスム、ポール・セザンヌの偉大な息子たち

キュビスム、ポール・セザンヌの偉大な息子たち

Posted January. 09, 2019 08:28,   

Updated January. 09, 2019 08:28

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いくら技術が発展しても「デジタル」、「没入型メディア」のような展示では満たされない物足りなさがある。近づいて見た時に見える画面の質感と詳細な表現は、原画でのみ味わうことができる楽しみだ。フランス・パリの華やかな時代に活躍した画家の油絵に出会える展示が開かれている。パリ市立近代美術館の所蔵品約90点を紹介する「ピカソとキュビスム」展だ。

ソウル芸術の殿堂のハンガラム美術館で開かれる今回の展示は、1906年に始まったキュビスム時代110年を記念して3年前に企画された。時代別に構成された展示は、ポール・セザンヌの風景画2点で始まる。西洋画の伝統的遠近法を無視して解体するかのように描いたセザンヌの風景画は、後代の画家に衝撃を与えた。セザンヌ回顧展を見たピカソとブラックもセザンヌの影響で一枚の絵にいくつかの視点を含む「キュビスム」絵を描く。キュビスムの起源を紹介する初の展示館はピカソだけでなく、アンドレ・ドラン、ラウル・デュフィなどセザンヌの影響がうかがえる作品も披露する。ピカソは、「セザンヌは私たち画家の父親のようなものだった」と話した。

展示総監督のソ・スンジュ博士が最も好む空間に選んだ2番目の展示館で、ピカソとブラックのキュビスム絵画に会うことができる。この時、2人の画家は多くの時間を共に送り、キュビスム絵画を研究した。そのため、見分けることが難しいほど画風が似ている。絵を詳しく見ると、絵具に砂を混ぜたり新聞紙を切って貼りつけるなど実験をした形跡がうかがえる。

続く展示館は、後代のキュビスム画家の傾向を見せる。マルセル・デュシャンの一番上の兄であるジャック・ヴィヨン、「キュビスム」の本を書いたアルベール・グレーズとジャン・メッツァンジェの作品などが展示される。キュビスムの影響の下、画家たちがどのように異なる方式で絵を描いたのか比較する面白みがある。

最後に展示されたロベール・ドローネー、ソニア・ドローネー親子の大型の絵画4点は80年ぶりにパリ市立近代美術館の外に出された作品だ。巨大であるためエレベーターを使えず、リフト車を使い、設置のために保存専門家2人が投入された。この絵は、1938年、サロン・デ・チュイルリーの彫刻室を飾るために展示組織委員会が依頼したもので、翌年パリ市に寄贈され、パリ市立近代美術館の所蔵品となった。ピカソの作品よりもキュビスムの画家たちについて知りたい人に適した展示だ。3月31日まで。1万~1万5千ウォン。


金民 kimmin@donga.com