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植民地支配期に文化財を守った澗松のコレクション60点

植民地支配期に文化財を守った澗松のコレクション60点

Posted January. 04, 2019 07:37,   

Updated January. 04, 2019 07:37

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展示場は大きく5つの区域に分かれる。最初の空間「知らせる」は無料で公開されるが、5年間DDPで開かれた澗松(カンソン)美術館の展示を紹介する。「伝える」は、3・1運動の中心にいた普成高等学校を、「集める」は、葆華閣(澗松美術館の前身)を紹介する。澗松美術文化財団のハン・マンホ室長は、「歴史的意味を伝える『ヒストリーテーリング』に集中し、文化財の実物だけでなくその背後の秘話も詳しく盛り込んだ」と説明した。

最も目を引く所は、英国人のコレクター、ジョン・ガッズビー のコレクションを展示した5番目の空間「取り戻す」だ。日本駐在の弁護士で、陶磁器のコレクターだったガッズビーが集めた高麗青磁20点に会うことができる。中国でも神秘と言われ「翡色」と呼ばれたという淡い緑色に洗練されて装飾された高麗時代の青磁はいくら見ても飽きない。古美術コレクターにとって夢のコレクションだったガッズビーのコレクションを澗松は代々受け継いだ忠清南道公州(チュンチョンナムド・コンジュ)付近の1万マジギの土地を売って購入した。多少違いはあるが、サッカーのグランド1つが概略10マジギ程。澗松側は、ガッズビーの子孫を探そうと努力したが、行方がまだ明らかになっていないという。

澗松と言えば思い浮かぶ「青磁象嵌雲鶴紋梅甁」(国宝第68号)も今回の展示に姿を現わす。堂々と広い肩とかかとにつながる陶磁器の流麗な曲線。玉のように深い青色の本体を真っ白な鶴と雲がいっぱい満たした傑作中の傑作だ。日本の植民地支配期、開城(ケソン)付近で発見され、総督府博物館も欲しがったが、当時30歳にもならない青年澗松が2万ウォンの巨額で購入した。1935年当時、瓦家20軒分の値段だった。

一方、今回の展示は2014年からDDPで開かれた澗松美術館の最後の展示だ。ソウル城北区(ソンブクク)の澗松美術館がオープンするまで。所蔵品は見ることができない。澗松美術館のチョン・インゴン館長は、「大衆のためにDDPで展示を開いたが、ある程度目標は達したと考える。可能なら今秋から城北洞で再び観覧客を迎える計画だ」と明らかにした。3月31日まで。8千~1万ウォン。


金民 kimmin@donga.com