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人類は太古から「関心」を求めていた

Posted November. 24, 2018 08:38,   

Updated November. 24, 2018 08:38

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「これ見たら笑ってね、そしてグッと押してね/あそこのかわゆい赤いハート、ハート」(トゥワイス『LIKEY』)

トゥワイスのレギュラー1集のタイトル曲「LIKEY」はインスタグラムにはまった娘たちの心を歌っている。小さな画面の中で自分が一番きれいになりたいので、リアクションのない君に拗ねてしまうという。著者は、私たちがソーシャルメディア(SNS)中毒になるのはアウストラロピテクスの脳を受け継いだからだという。私たちは数百万年前から、すでに「関心」を求めていたというか。

集団内の序列が明確なチンパンジーやゴリラの群れに比べて、人間社会は資源の配分が比較的平等で、部族内で食べ物を公平に分けて来た。そのことから(子孫繁殖能力に直結する)異性としての魅力も「どのくらい多くのことを持っているのか」より、「どのくらい関心が高いか」に焦点が合わせられて。著者は、「関心に対する欲望は、食欲と変わらない」とし、「食べなくても腹がすかなかった先祖は、子孫を残すのに困ったことだろう」と言う。

左右対称、整理整頓などへの強迫も先祖のせいだという。著者は、その証拠として水玉模様をした完璧に対称をなしている拳斧をあげる。現代人の美的感覚から見ても美しいが、手に持って使うには不便なはずの形をしているのだ。先祖たちは自分たちの芸術的才能を威張り、異性を誘惑しようと、こういうものを作ったというのが学界の定説だ。そして完璧な左右対称で拳斧を研いでいた習性が、今も残って多くの現代人の強迫症状に悩まされているのだという。「(ハングルの)カナダ順に完璧に整理された本棚」でどれだけ多くの異性を魅せることができるかは微妙だが。

人間の行動と心理の32の特徴を神経人類学的な観点から分析した。中2病、トッセ、悪い上司など生活密着型のテーマーなのでスラスラと読める。本の大きさは小さく、文字が大きいので通勤電車の中で読むのに適している。


イ・ジウン記者 easy@donga.com