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DMZを訪れたティシュ・イノホーサ、韓半島統一広報大使に

DMZを訪れたティシュ・イノホーサ、韓半島統一広報大使に

Posted September. 03, 2018 07:29,   

Updated September. 03, 2018 07:29

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人気ポップソング「Donde Voy(私はここで)」で有名な米国の歌手ティシュ・イノホーサ(63)が、韓半島の平和統一を支持する世界広報大使として活動する。

京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)の民間人統制線内で先月31日に会ったイノホーサは、「『ワンケイグローバルキャンペーン』組織委員会から提案され、韓国人の統一願望を知らせる役割を引き受けることになった」と明らかにした。「ワンケイグローバルキャンペーン」とは、950の市民団体が参加する統一運動だ。4月の南北首脳会談の歓送行事のバックグラウンドミュージックとして使われた「ワンドリームワンコリア」も、2015年にこのキャンペーンの一環として作られた曲だ。

「私はどこに、私はどこに/希望が私の目的地/私は一人、私は一人/砂漠を横切る逃亡者」

「Donde Voy」は、恋人を養うために仕事を探して米国境を越えるメキシコ不法移民者の心境を描いた歌だ。荒野をさまようような凄然な旋律は、1990年に韓国国内の人気ドラマ「裏切りのバラ」の主題歌として使われ、爆発的な人気を得た。イノホーサは同年来韓し、ソウル三豊(サンプン)百貨店で公演を行ったこともある。

三豊百貨店は崩壊したが、南北間の壁は崩れなかった。28年ぶりに来韓したイノホーサは同日、第3の地下トンネルと都羅山(トラサン)展望台を見て回りながら、分断の現実を観察した。北の地を眺めながら、南北関係について説明を聞いた彼女は、「なぜ韓国人が私の歌にそんなに深く共感したのか今になって分かるような気がする」と感慨に浸った。

「私はテキサス州のメキシコ系社会で生涯を生きました。命をかけて米国~メキシコの国境を越える途中、砂漠で道に迷って死んでいった人々の悲しい事情を幼い頃から何度も聞かされながら育ちました。『Donde Voy』もそのような話をもとに作った曲ですね。南北が分かれた現実が私を悲しませます」

着実に音楽活動を続けてきたイノホーサは、新しいアルバム「West」を今月韓国でも発売する。彼女は、「『Maria Consuelo Arroyo』という曲には、家のために献身するメキシコ系女性の人生を込めました。中南米系を性犯罪者や麻薬取引者に見なすドナルド・トランプ大統領に、彼らこそ家族を愛する暖かい人々だということを伝えたかったのです」

彼女は、米国とメキシコの間に障壁が要らないのと同じように、韓国と北朝鮮の間にも壁が崩れることを願うと話した。

「私が統一の歌を作るとするなら、それは『Donde Voy』の続編になるでしょう。続編だけは悲しい歌ではなく、幸せな歌、希望的な曲になると思います」


坡州=イム・ヒユン記者 imi@donga.com