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クールなファッションにホットな音楽…アジアンポップが浮上する

クールなファッションにホットな音楽…アジアンポップが浮上する

Posted April. 10, 2018 08:19,   

Updated April. 10, 2018 08:19

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来韓公演の入場券が前売り開始から3時間で売り切れとなった。中古取引サイトに「チケットを売る人を探す」という書き込みが掲載され、公演の芸能事務所には、追加販売の問い合わせが殺到する。

大型ポップスターのことではない。主人公は28日、ソウル麻浦区(マポグ)で初の来韓公演を行うタイ歌手のプム・ヴィプリット(23)。名前の響きも聞き慣れないこのシンガーソングライターは、最近、流行をリードする韓国内の若者たちの間で大人気となっている。ユーチューブでプロモーションビデオのクリック件数は曲ごとに平均何百万回。パタヤビーチやバンコク市内で柔らかい笑顔を浮かべたまま、ギターを弾きながら歌を歌うヴィプリットの映像には、「ヒップで、格好いい」「とてもかわいい」というコメントが次々と書き込まれる。

最近、国内でアジアンポップブームが熱い。タイと中国、台湾などが中心となっている。台湾のロックバンド「サンセット・ローラーコースター」は、昨年に続き、6月に2度目の来韓公演を行う。中国のロックバンド「チャイニーズ・フットボール」は先月、ソウルはもちろん、釜山(プサン)でもコンサートを行った。

 

公演業界では、アジアのミュージシャンを獲得するための競争を繰り広げている。ヴィプリットの来韓公演を企画した「デリバリーボックス」のキム・デウ企画チーム長は、「これまで、日本、米国チームの公演を主に企画してきたが、アジアンチームを最近注目するようになった」とし、「これといったPRなく完売されたヴィプリットの場合のように、国内にソーシャルネットワークサービス(SNS)を通じて人気を得たアジアンチームが少なくない」と話した。現在ヴィプリットの追加ソウル公演も検討している。

「チャイニーズ・フットボール」の公演を企画した「ドゥインディ」のイム・ドヨン代表は、「若い音楽ファンが『バンドキャンプ』『ユーチューブ』を通じて、アジアチームに接した後、実力と個性に惹かれる場合が多い。アジア音楽に対する先入観が崩れている」と語った。リゾートとして人気のある、リゾートならではの景色と親しみやすさも魅力として働く。ドゥインディは、台湾とタイの音楽チームを今年中に追加で韓国に呼ぶ計画だ。

毎月、弘益(ホンイク)大学周辺で行われる祭り「ライブクラブデー」も、6月からアジア圏ミュージシャンの公演を定期的に行う案を検討している。とある公演事務所の関係者も、「最近話題となっているミュージシャンを、他の企業より先につかむためにアジア圏の音楽を複数のチャネルでモニターしている」と語った。

英国や米国、日本の音楽への長い憧れの中で無関心だった非日本のアジア圏ミュージシャンたちが、最近、特に注目される理由は何だろうか。それはどうやらSNSのおかげであり、直接交流が活発になったことも一役買っている。「Zandari Festa」など、近年、国内で行われた国際ショーケースフェスティバルを通じて、人的接触が増えたからである。CJ文化財団の関係者は、「国内インディーズミュージシャンたちの海外進出を模索していたところ、中華圏との交流を始めることになり、そちらのチームの魅力にはまった」とし、「アジアのチームを連れて来るための準備を続けている」と話した。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com