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韓国関連の小説を書くフランス作家

Posted April. 05, 2018 08:41,   

Updated April. 05, 2018 08:41

한국어

フランスの作家、エリザ・シュア・デュサパンさん(26)が書いた小説を読むのは特異な経験だ。一昨年、国内で出版されたデビュー作『束草(ソクチョ)の冬』(ブックネシピ)は背景から登場人物まで韓国的なので、海外文学という異質感がない。「フランス語で書かれた韓国の話」を翻訳版で読むこの奇妙な感じは、アイデンティティの混乱のため創作を始めたという韓国系フランス作家の複雑な内面を推察させる。作家と韓国の読者はこのような「不慣れな方式」で対面する。

 

先月31日、駐韓フランス大使館が主催したフランコフォニー祭に出席するために訪韓したデュサパンさんに会った。デビュー作でロベルト・ヴァルザー賞、フランス文筆家協会新人賞など欧州の権威ある文学賞を受賞したデュサパンさんは、韓国でも大田(テジョン)や釜山(プサン)などで読者と会って忙しく過ごした。

デュサパンさんはこのように韓国の読者に会うことは非常に特別な経験だと話した。母親が韓国人のデュサパンさんは、フランスとスイスで育ったので、韓国語は少しわかるが話せない。当然、本を書く時はフランス語圏の読者をまず考えた。韓国語に翻訳されることは想像すらしなかったという。デュサパンさん、「韓国文化を距離感なくうまく表現したと評価されてうれしかった。遠くからただ見ていた韓国に足を踏み入れるドアを開けてくれた本」と話した。

「すべての対話を話すこともできない韓国語で『想像』し、フランス語で書きました。韓国人なのに韓国語で話せないことをフランス語で話そうとする試みだったためでしょう。おそらく韓国語を母国語のように話せたなら、書かなかったでしょう」。

最近脱稿した二作目でもデュサパンさんは韓国と韓国人について書く。日本を背景に韓国系スイス人女性を扱ったものである。主人公の祖父母は、日本でパチンコ店を経営する在日同胞。8月頃に欧州で先に出版され、韓国語にも翻訳される予定だ。デュサパンさんは、「私のルーツは韓国にあるが、ここで私は異邦人で、韓国は遠い国。あらゆることを使って韓国を表現したい」と話した。

だからなのか、デュサパンさんは13歳から毎年短期間でも一年に一度は韓国に来る。来るたびにあらゆることをスポンジのように吸収しようと努力する。デュサパンさんは、「韓国は躍動的だ。いつも一貫している欧州とは違って、変わらない所が見当たらない」と笑った。

廉想渉(ヨム・サンソプ)、李清俊(イ・チォンジュン)、李承雨(イ・スンウ)、片恵英(ピョン・ヘヨン)など韓国系作家のフランス語の翻訳本も読む。特に廉想渉を通じて祖父母時代の韓国を理解できたことが実にいい経験だったと語った。同時代の韓国作家については、「整形手術、先端技術などフランス語圏では出でこない多彩なテーマを扱っていることが印象的だ」と話した。

小説を書く出発点は自身のアイデンティティの悩みだったが、揺れるルーツと崩れる境界は現代社会が直面する問題でもある。デュサパンさんは、「文化交流が増え、地域の境界が崩れ、遊牧民のようにさすらう人が増えている」とし、「小説を書くことで個人的な悩みを越えて文化的複合性についての研究をしていきたい」と語った。


パク・ソンヒ記者 teller@donga.com