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新羅版ゴースト「雙女墳記」は崔致遠作、崔致遠と女性幽霊の縁を描いた小説

新羅版ゴースト「雙女墳記」は崔致遠作、崔致遠と女性幽霊の縁を描いた小説

Posted January. 24, 2018 08:12,   

Updated January. 24, 2018 08:32

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新羅版の「ゴースト/ニューヨークの幻」。

統一新羅の天才文人である崔致遠(チェ・チウォン=857~?)の作品として知られている「雙女墳記」は、女の幽霊と崔致遠との奇妙な縁を扱った小説である。オリジナルタイトルは雙女墳記だったが、朝鮮時代の成任(ソン・イム、1421~1484)が我が国と中国の物語をまとめて出版した「太平通載」から著者の名前を取って「崔致遠」にタイトルを変えた後、「新羅殊異傳」に収録されたものだと整理した。9世紀当時、説話から小説に移行する段階で出てきた最も優れた作品で、韓半島の文学史でその意義が大きい。

しかし、実際の著者を巡る議論は、最近まで絶えず続いてきた。この作品は、崔致遠の一生を紹介した1部と小説の中心内容である2部、崔致遠の晩年の生涯を描いた3部で構成されている。特に3部には崔致遠の死まで言及されており、後代に作品が記されたという疑問も提起されてきた。

しかし、最近、このような議論にピリオドを打つ論文が世に出た。韓国学中央研究院のキム・ゴンゴン教授は、大東漢文学会に掲載した論文「新羅殊異傳、崔致遠著作説についての補論」を通じて、雙女墳記の実際の著者は、崔致遠に間違いないと主張した。

論文によると、議論が大きかった3部は崔致遠の叙述と見るのが難しい部分が多い。1部で自分の履歴を紹介しながら、科挙に一発で合格した(一擧登魁科)という内容を紹介したが、3部でも同じ内容が登場する。さらに先に述べた崔致遠と二人の女性との会話は、華やかな文体が目立つが、3部は緊張感がなく履歴のみ記している。キム教授は、「3部は『檄黄巣文』で敵将を寝床から落とすほどの名文章家だった崔致遠の文とは明らかに異なる文体だ」と主張し、「3部の崔致遠個人の物語は、後代に追加で記されたものだ」と分析した。

中国の古文献も、このような事実を裏付けている。宋の文人、張敦頤が編纂した「六朝事迹類編」は、雙女墳記を移しながら、崔致遠の生涯は扱っていない。雙女墳記の2部の内容と同じである。

議論の火種は成任が、この太平通載を編纂しながら雙女墳記を脚色したことから始まったという分析がある。成任は、15世紀前までの中国と韓国の逸話や詩画を広範囲にわたって収録した。特に作品のタイトルを著者の名前に変え、さらに資料を付け加える場合が多かった。キム教授は、「成任が崔致遠の死後に作成された『崔致遠列傳』の一部の内容を雙女墳記に合わせて書きながら、後代に誤解を生じさせた」とし、「成任がまとめた小説『崔致遠』と崔致遠の『雙女墳記』は内容が異なるので、学界の後続議論が必要だ」と明らかにした。