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ユニバーサルバレエ団の「オネーギン」を最後に引退するファン・へミンとオム・ジェヨン夫婦

ユニバーサルバレエ団の「オネーギン」を最後に引退するファン・へミンとオム・ジェヨン夫婦

Posted November. 28, 2017 09:00,   

Updated November. 28, 2017 09:48

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ユニバーサルバレエ団の「オネーギン」を最後に引退するファン・へミンとオム・ジェヨン夫婦

誰もが別れる準備をしていた。いつになく公演前のロビーの雰囲気は落ち着いていた。涙を拭くためにハンカチを準備した女性観客たちも見えた。公演のポスターに出てきた写真を見て、涙があふれそうになった観客もいた。それぞれ自分なりのお別れの準備であった。

26日、ソウル芸術の殿堂オペラ劇場で、ユニバーサルバレエ団(UBC)の「オネーギン」が公演された。この日の主役は、バレエ団首席ダンサー「ファン・へミン」(39)と夫のオム・ジェヨン(38)。二人のUBC引退公演であり、ファン・へミンの現役ダンサーとしての引退舞台だった。すでに同じ場所で二度公演があったが、この日は、文字通り最後の舞台だった。

国立バレエ団の首席ダンサーである金志英(キム・ジヨン)キム・リフェ、イ・ヨンチョルをはじめ、キム・ソンヒ、金容傑(キム・ヨンゴル)韓国芸術総合学校教授、金姝沅(キム・ジュウォン)誠信(ソンシン)女子大学教授など、元現職のバレエダンサーたちが会場を訪れた。文薰淑(ムン・フンスク)BC団長が公演前の作品解説のために登場した。「ダンスが人生そのものの表現だった二人を、涙と情熱で記憶してください」。文団長は二人に言及する途中、喉がつまって言葉を詰まらせた。

1965年にドイツ・シュトゥットガルトバレエ団で初公演されたオネーギンは、世界的振付師ジョン・クランコが振り付けした。傲慢で自由奔放な貴族青年オネーギンと美しい愛を渇望する無邪気な田舎娘タチアナの行き違う愛を込めた。ダンサーたちの感情伝達と演技が重要な作品である。

二人は、自分のバレエ人生を、この日の舞台にそっくり溶かそうとしているように見えた。1幕と3幕で二人が一緒に踊るパドドゥは、愛のときめき、情熱、悔恨などを濃密に表現しきった。特に3幕でタチアナ(ファン・へミン)が愛したオネーギン(オム・ジェヨン)を断固に行かせる演技とダンスは、トップの座から引退を決めたバレリーナが、バレエを手放す姿が投影されるかのように胸が痛むほどだった。このような気持ちが伝わったのだろうか。公演が終わる前に、客席のあちこちから鼻をすする音と共に涙を拭く観客たちの姿が目立った。

公演が終わった後、多くの観客が拍手喝采を送った。何度もカーテンコールを行った二人は、バレエ団が用意した映像が舞台の裏から出てくると、こらえていた涙を流した。映像の最後に「忘れないよ。バレエをやってくれてありがとう」というフレーズが出てくると、客席からもそのフレーズが書かれたプラカードを一斉に広げた。頭を下げて、肩が揺れるファン・へミンにオム・ジェヨンが近付いて肩を抱いた。「バレエをやって良かった」とでも言うかのように。

カーテンが完全に閉じられても、多くの観客が残って拍手を送った。一部の観客はしばらくの間、出演者の出入口前でうろうろするなどした。「バレエをやってくれてありがとう」とは言ったが、送り出したくないという気持ちだったかもしれない。

公演翌日の27日、ファン・へミンは美容室に向かった。ダンサーとして生きながらできなかったことをするためだ。彼女は髪を短く切って脱色した。UBCの関係者から伝え聞きした彼女の言葉である。「昨日の舞台での感激はまだ冷めていません。皆さんがいたからこそ私が存在し、ステージがあったからこそ幸せでした。16年間を大切な思い出として残し、これから第2の人生の舞台を楽しみたいと思います」。



金東昱 creating@donga.com