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トランプを国楽に夢中にさせた二人の男

Posted November. 27, 2017 09:38,   

Updated November. 27, 2017 09:55

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「大統領府の晩餐公演を十日後に控えて依頼を受けました。トランプ大統領に韓国音楽のエッセンスを見せたいと思って、ためらうことなく『国楽神童』ユ・テピョンヤンに出演を持ちかけました」(チョン・ジェイル音楽監督)

ドナルド・トランプ米大統領の韓国訪問初日だった7日。大統領府の迎賓館で開かれた国賓晩餐の祝賀公演は、奉俊昊(ポン・ジュンホ)監督のネットフレックス映画「オクジャ」の音楽監督として有名なチョン・ジェイル(35)と歌手「朴孝信(パク・ヒョシン)」(36)、国立唱劇団の歌い手ユ・テピョンヤン(25)、KBS交響楽団が飾った。朴孝信はチョン・ジェイルのピアノ伴奏に合わせて「野生の花」を歌い、ユ・テピョンヤンはサムルノリのリズムに合わせて「ビナリ」(告祀を行う際に歌う歌で、将来の幸せを祈る歌)を渋い声で歌った。

それぞれ異なる分野の人たちを一堂に集めるには、音楽監督であるチョン・ジェイルの役割が大きかった。22日、国立劇場で会ったチョン・ジェイルは、「韓国伝統音楽のエッセンスと洋楽の自然な結合をトランプ大統領に披露したかった」と話した。明確なコンセプトを決めたチョン・ジェイルは、軍隊で作曲兵と芸能兵士の縁で出会ったアーティスト朴孝信、唱劇「トロイの女たち」で呼吸を合わせた国立唱劇団のユ・テピョンヤンに急いで交渉した。

チョン・ジェイルは、「昨年『トロイの女たち』初演公演を控えて告祀を行ったが、その時ユ・テピョンヤンが直接鉦を叩きながら『ビナリ』をした」とし、「鳥肌が立つほど上手な姿を忘れずにいた。韓国と米国の友好的関係形成を願いながら、ユ・テピョンヤンのビナリを絶対祝賀公演に入れたいと思った」と話した。

昨年、国立唱劇団に入団したユ・テピョンヤンは、1998年、六歳で3時間30分の「フンブガ」を完唱(国楽界最年少記録)して、「国楽神童」と呼ばれた歌い手である。ユ・テピョンヤンの公演を見守った両首脳の反応はどうだったのだろうか。チョン・ジェイルと会ったユ・テピョンヤンは、「事実、ビナリ公演を始めた頃は、トランプ大統領が集中していないように見えたが、時間が経つにつれて笑いながら拍手もし、公演を楽しむ姿が目に見えた」と言い、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は最初からほほえましく、『パパの笑み』を浮かべてごらんになった」と語った。「トランプ大統領が公演が終わるとすぐに拍手をしながら、『サンキュー、サンキュー』を連発していた姿が印象的ですね。ハハ」。

チョン・ジェイルは、ユ・テピョンヤンが謙虚に話したのだと、口添えした。「大統領府の関係者から公演が終わってから聞いた話では、トランプ大統領がユ・テピョンヤンの公演を見守った後『ビナリ歌詞の内容が何か』と、積極的に質問しながら大きな関心を見せたそうです」。

チョン・ジェイルとユ・テピョンヤンは来月3日まで、国立劇場「タルオルム劇場」の舞台に上がる唱劇「トロイの女たち」で、音楽監督と孤魂役で再会する。ユ・テピョンヤンは安淑善(アン・スクソン)名唱と共に、「孤魂」役を交互にしながら舞台に上がる。2万~5万ウォン。お問い合わせは02-2280-4114まで。



金正恩 kimje@donga.com