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地震に備えるためには「海底断層」を把握すべきだ

地震に備えるためには「海底断層」を把握すべきだ

Posted November. 24, 2017 09:45,   

Updated November. 24, 2017 10:18

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15日にマグニチュード5.4の浦項(ポハン)地震が発生したとき、最初に原因として指摘されたのは、韓半島東南圏の梁山(ヤンサン)断層だった。梁山断層の全体のサイズはまだ知られていない。蔚珍(ウルジン)付近から始まって、浦項の西側と慶州(キョンジュ)を通り、梁山を経て釜山(プサン)の西側へと通ることだけが知られている。しかし、この断層がどこまで伸びているかは知ることができない。海底も陸地と同様に地下に地層と断層を持っているだけに、梁山断層が海底面まで長く伸びている可能性を排除できない。

行政安全部、気象庁、原子力安全委員会は共同で、2041年まで計1175億ウォンを投資して450以上の断層を調査すると、7月発表した。しかし、海の調査計画は漏れている。海洋水産部が2019年から東南圏周辺の海から海底断層を調査する計画だが、まだ予算規模も確定していないのが現状だ。

米国は、海底断層の重要性に気づき、精密調査を行っている。海底断層と陸地断層の関連性を見つけるために、2008年からカリフォルニア海底面の地図製作に乗り出した。この作業を率いるサミュエル・ジョンソン米地質調査(USGS)太平洋沿岸海洋科学センターの研究員は、「海底の堆積物と断層を調査した資料が加わったことで、カリフォルニア地域の地震情報がさらに精巧になった」とし、「1906年にマグニチュード7.8のサンフランシスコ地震が発生した地域に、今後30年以内にマグニチュード6.7以上の地震が起きる確率は14.4%だと言えるほどの情報を提供する地震ハザードマップが作られた」と説明した。

カリフォルニア地域は、太平洋プレートと北米プレートが触れ合うところにある。北側には太平洋プレートが北米プレートの下に入る沈み込み帯がある。南側には、二つのプレートが滑りながらできた巨大な断層であるサンアンドレアス断層がある。長さだけで1400キロを超えるサンアンドレアス断層とその周辺の数多い断層のため、小さな地震が一日に10回ほど起きる。マグニチュード7.0を超える大きな地震も、110年間、陸地だけで12度も発生した。被害を最小限に抑えるためには、発生可能な地震の規模を予想して備えるしかない。海底断層の研究も地震情報をより正確に提供するためである。

USGSのダニエル・ブラザーズ研究員は、海底断層を研究して、米北西部の海でマグニチュード7.0以上の地震が頻繁に起きた理由を明らかにした。サンアンドレアス断層の北側の地域は、マグニチュード7.0以上の地震が頻繁に起き、その原因として、周辺にあるクイーンシャーロット断層とフェアウェザー 断層が名指されたが、断層のサイズに比べて地震の規模が大きく、この地域に地震が起こる理由を完全に説明できなかった。ブラザーズ研究員チームの調査結果、この2つの断層は、実は長さが900キロに達する一つの巨大な断層であることが明らかになった。ブラザーズ研究員は、「世界のどこにも似たような断層を見つけることができないほど、巨大で活動的な断層だ」と語った。

カリフォルニア州にあるディアブロキャニオン原子力発電所は、断層の調査結果から得られた情報をもとに、予定より早く運転を終了する可能性も生じた。発電所の沖合のホースグリ断層を調査したことで、発電所の運営に問題になるほどの大きな地震が起きかねないことが明らかになった。この発電所は、本来2025年以降も運営される予定だった。ジョンソン研究員は、「2015年に海底断層情報が公開された後、原子力発電所の運営停止を求める声が高まった」と話した。

浦項(ポハン)地震後、韓国も海底断層の調査が必要だという声が高まっている。今回浦項地震が発生した地域で新たに発見された単層も、また海岸の近くに位置している。この断層も海中に伸びている可能性がある。韓国地質資源研究院海底地質探査研究センターのコン・ギス責任研究員は、「地表に露出されている部分だけで断層を判断するのは、目の不自由な人が象を探るのに似ている」とし、「地震の原因と推定被害の程度をきちんと知るためには、断層一つを調査しても全体規模を正確に知ることが重要である」と話した。



オ・ガヒ東亜サイエンス記者 solea@donga.com