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中央博物館が「金属・鉄・鋼」特別展

Posted November. 10, 2017 09:00,   

Updated November. 10, 2017 09:37

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鉄にまつわる人類文明史の大叙事詩が繰り広げられた。

7日に観覧した国立中央博物館の特別展「金属・鉄・鋼―鉄の文化史」は、技術革新の媒介体であり戦争手段だった鉄の多様な属性を立体的に捉えた。韓半島だけでなく東洋と西洋の遺物を通じて、人類史の観点で接近した企画の意図が引き立った。慶州隍城洞(キョンジュ・ファンソンドン)の製鉄遺跡を発掘した李栄勲(イ・ヨンフン)前館長が心血を注ぎ、鉄の歴史考古学的意味も盛り込まれた。

あらゆる合成金属が使われる21世紀でも、鉄は依然として世界の金属生産量の90%を占める核心物質だ。紀元前2000年頃、トルコのアナトリア高原で発見された鉄器製作の技術は、ヒッタイトのような帝国を起こす土台となった。展示場の入り口を占めるウラルトゥ王国と中国の漢の鉄製武器がこれを証言する。ウラルトゥ王国は紀元前8世紀、今のイラン一帯を掌握した国。鉄の強度を飛躍的に向上させた中国の鋼鉄製作技術は西洋より1000年も進んでいた。

しかし、19世紀の中国の没落は鉄器製作にも表れた。展示場2部につながる壁には、1840年のアヘン戦争当時、英国が作った世界初の鉄製戦艦によって清の木船が沈没する様子を描いた絵がある。産業革命による鋼鉄の大量生産が西の東への進入の巨大な波を起こした瞬間だ。

古代の戦闘の様子を描写したコンピュータグラフィック(CG)を背景に、三国時代の鉄の鎧と闘具を展示した空間は2部の白眉だ。釜山福泉洞(プサン・ポクチョンドン)や咸安道項里(ハムアン・ドハンリ)、金海良洞里(キムヘ・ヤンドンリ)の古墳などで出土した伽耶の鎧は、胸甲に彫られた模様をはじめ非常に精巧に作られている。

鉄製の窯や鉄画白磁でもわかるように鉄は日常生活と芸術の領域にも深く入り込んだ。光背を連想させる照明を背景に展示された「普願寺跡の鉄仏」は、鉄を自由自在に扱った新羅人の手並みをうかがわせる。まるで大理石の彫刻のような流麗な法衣の裾は、1300年が流れた今も変わりなく美しい。

製作の工程をひと目で見ることができるCGを通じて、炭素含有量によって軟鉄、鋼鉄、鋳鉄に変化する過程をわかりやすく説明した。展示場の中間に鉄片で森を描写した現代美術作品を配置し、文明の利器としての鉄と環境へのメッセージを伝えたことも印象的だ。朝鮮時代に青銅で作られた火砲「大碗口」(宝物第857号)をはじめ約730点が展示される。26日まで。02―2077―9471。



金相雲 sukim@donga.com