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医師がハングル解説書を出版、ハングルの原理を陰陽五行の原理で解く

医師がハングル解説書を出版、ハングルの原理を陰陽五行の原理で解く

Posted October. 09, 2017 11:26,   

Updated October. 09, 2017 11:59

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突然、出版社を設立し、専攻に関係のないハングル関連本を出版する大学病院の教授がいる。8日、ソウル鍾路区玉仁洞(チョンロク・オクインドン)の人文学の空間「ブクソンチェ」で会ったソウル峨山(アサン)病院の劉殷実(ユ・ウンシル)教授(60・女)が主人公だ。劉氏は、「世宗大王(セジョンデワン)が書いた『訓民正音』を読んだことがあるか」と言ってきた。「医師・劉殷実」はなく、まちがいないハングル学者のたたずまいだった。

劉氏は、「ハングルの日」571周年を迎え、仲間と共に『ハングル、自然のすべての音を含む文字』というハングル解説書を出版した。世宗大王が訓民正音を作った理由や母音と子音を成す陰陽(空、土地、人)および五行(水、木、火、土、鉄)の原理を問答でまとめた本だ。本の左側には韓国語が記されており、右側には英語や中国語、フランス語、日本語など外国語に翻訳されている。劉氏は「ハングルに興味のある外国人も読めるようにした」と説明した。

劉氏は1982年にソウル大学医学部を卒業した後、1989年にソウル峨山病院の病理科教授になった。しかし、人文学への関心は冷めることはなかった。2005年、ドイツのフランクフルト国際図書展に参加した時、外国人がハングルの原理に関心を持っていることに深い印象を受けた。劉氏が「ハングル伝導師」となった理由だ。

しかし、外国人だけでなく韓国人にもハングルの優秀性を伝える本があまりなかった。知人で漢方医師のキム・ミョンホ氏(70)が、『ハングルを作った原理』という本を書いたが、出版社を探すことができなかったことを残念に思った。劉氏は2006年に出版社「ホウォンメディア」を設立し、本格的に行動を起こした。劉氏は、「多くの国民が『最も誇る韓国の文化遺産』としてハングルを挙げるが、いざ簡単で体系的に整理されたハングル解説書がなかった」と当時を振り返った。

劉氏の専攻分野である病理学は、細胞や遺伝子などを観察し、病の原理を解く学問だ。訓民正音を成す原理を明らかにすることが病理学と似ているというのが劉氏の持論。ハングルは、発声器官を文字の形でまねた「象形」と複雑な音ほど画を加える「加画」の原理が陰陽五行を参考にしようとした世宗大王の哲学と相まって、どの文字より科学的だ。劉氏は、病の原理を解くように韓国の文字の音素を一つ一つ分けて研究を始めた。

劉氏は、数年前から同じ病院に勤務する外国人教授や学生たちに時々ハングルの創製原理を教えている。劉氏は、「ハングルを噛みしめる喜びを多くの人に伝えるために、近くドイツ語やスペイン語などに解説書を翻訳する計画だ」と話した。