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動かない足と顎で65試合連続出塁、キム・テギュンの大記録達成の知られざる秘訣

動かない足と顎で65試合連続出塁、キム・テギュンの大記録達成の知られざる秘訣

Posted April. 24, 2017 08:45,   

Updated April. 24, 2017 08:45

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皆が「イエス」という時「ノー」と言える人。一時流行ったCMのキャッチコピーのことではない。KBOリーグ連続出塁記録(65試合)の主役、ハンファのキム・テギュン(35)の知られざるノウハウだ。

プロ17年目のキム・テギュンが大記録の主役になれた背景には、独自の独特な打撃フォームがある。騎馬立ちを思わせるほど姿勢を低くし、両足を広げて立つ打撃フォームには、できるだけボールを長く見て簡潔にバットを振ることができるという数々の打撃メカニズムが隠されている。

一般的に多くの打者が、打球に強い力を乗せるためにストライドをするのとは違い、キム・テギュンは珍しく両足を地面につけたまま打撃をする。足を上げる際に視野が乱れるのを防ぎ、ボールをできるだけ集中して見るためだ。打撃の際、顎を左肩に意識的にくっつけのも同じ理由からだ。ボールを長く見ると、変化球により効果的に対応できる。テークバックを殆どしないのも変化球への対処に役立つ。

打撃フォームから由来するキム・テギュンの選球眼は、新記録達成に決定的な役割を果たした。キム・テギュンは昨年8月7日以降、65試合のうち10試合で安打を奪えず四球を選んで連続出塁を続けた。今シーズン、キム・テギュンの三振(7)に対する 四球(14)の割合は「2」でリーグ最高だ。もちろん、キム・テギュンが精巧さだけで勝負する打者ではない。身長185センチ、体重110キロの大柄に加え、生まれ持ったパワーと強い尻の回転力を活かした長打力も備えている。

打席に立つキム・テギュンの心構えにも違いがある。23日、水原(スウォン)球場で会ったキム・テギュンは、「子供の時から、打撃感覚が良くないときは勘を取り戻すためにもボールが目に入ったらバットを振れと、コーチたちから言われたが、自分の考えは違った。4打数無安打と(四球を一つ選んだ)3打数無安打とでは厳然たる違いがあるという考え方が、(記録達成に)プラスになった」と話した。

今シーズンから拡大されたストライクゾーンについても「どうせ投手は失投をする。変わったゾーンに適応しようとするよりは、自分だけのゾーンを守ろうとしている。良い打球が出そうになければ、打とうとしない」と明確な自己流を明らかにした。

23日のkt戦で2回表に内野安打を放って記録更新を続けたキム・テギュンは、鈴木一朗(イチロー、44)が1994年に日本プロ野球オリックスで達成したアジア最多記録(69試合)に挑戦する。1949年のテッド・ウィリアムズ(1918~2002)が打ち立てたメジャーリーグ記録(84試合)も取り沙汰され始めた。「毎打席で最善を尽くす」と言うキム・テギュンは、イチローの壁を超えることができるだろうか。野球ファンとして確かな見どころが一つ増えたのは間違いない。一方、キム・テギュンは同日、2回に一塁に向かって走る途中、右太ももに痛みを訴えて交代されたが、深刻な負傷でなないと言いう。



姜泓求 windup@donga.com