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3連勝のイスラエル、組1位で2次ラウンド進出

3連勝のイスラエル、組1位で2次ラウンド進出

Posted March. 10, 2017 08:29,   

Updated March. 10, 2017 08:29

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メジャーリーグ通算1敗の投手。

2009年の新人ドラフトの10ラウンドで全体317番目にフィラデルフィア・フィリーズのユニフォームを着たジョシュ・ザイド(30=イスラエル)がメジャーリーグで残した記録は、これは全てだ。2013~2014シーズンのヒューストン・アストロズ時代にブルペン投手として48試合に登板し、防御率5.21に勝利なしの1敗。デビュー後、これまでの9年の間、所属したマイナーリーグのチームだけでも8チームだ。

しかしザイドは、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕戦で韓国を相手に3回を無失点のパーフェクト投球で延長10回の末にイスラエル代表に初勝利をもたらした。ザイドは9日、1次ラウンドの最終戦となるオランダ戦でも2回を完璧に抑え、チームの3戦全勝をけん引した。イスラエル代表は、ベンチを守っていたチームのマスコット「メンシュ」とともに2次ラウンドが開かれる東京に向かう。

大会開幕前のイスラエルはオランダ、韓国、台湾より弱いA組最弱チームとみられた。野球代表チームを持たないイスラエルは、ユダヤ系米国人のマイナーリーグ選手を探し集め、辛うじてチームを作ることができた。メジャーリーグ経験の選手も何人がいるが、マイク・デービス(30=ニューヨーク・メッツ)は昨季にメジャーリーグ8試合に出場し、ジェイソン・マーキーは2015年にシンシナティ・レッズから放出された38歳のベテランだ。

だが、彼らは韓国と台湾に続いてアンドレルトン・シモンズ(27=ロサンゼルス・エンゼルス)、ディディ・フレホリウィス(27=ニューヨーク・ヤンキース)、サンダー・ボガ-ツ(24=ボストン・レッドソックス)などスタープレイヤーらがいるオランダ代表まで4-2で破る波乱を巻き起こした。米国の各地に散在していた選手たちが「イスラエル」というルーツのもとに集まった選手たちは、ユダヤ人の逆境の歴史を重なり、今大会最大の番狂わせを演じている。

イスラエル代表も、今回の活躍がイスラエルにはまだ馴染みの少ない野球というスポーツを知ってもらう契機になることを望んでいる。試合後、イスラエルのジェリー・ワインスタイン監督は「イスラエル国民だけでなく米国在住の多くのユダヤ人は、私たちがイスラエルを代表して今大会に参加していることを知っている。今後は、イスラエル野球がもっと広く知られ、将来は米国国籍ではない『本物の』イスラエル選手たちでチームを作れることを望む」と感想を語った。



任寶美 bom@donga.com