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体重との戦争、スキージャンプの舞台裏

Posted February. 15, 2017 08:38,   

Updated February. 15, 2017 08:38

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スキージャンプ選手たちが最も気を使っているのが体重だ。体重が軽いほど遠くに飛べるからだ。オーストリアのグラーツ大学の研究結果によると、スキージャンプ選手の体重が1キロ軽くなる度に飛距離は2~4メートルが伸びた。スキージャンプは飛ぶ姿勢と飛距離で点数を合計して順位を決める。一般的に、飛距離が順位に与える影響の方がより大きい。このため、選手たちはダイエットに打ち込んでいる。

15、16日に江原道平昌郡(カンウォンド・ピョンチャングン)のアルペンシアジャンプセンターで行われる国際スキー連盟(FIS)スキージャンプ・ワールドカップ出場を控えているスキージャンプ韓国代表のチェ・ホンチョル(36)、チェ・ソウ(35)、キム・ヒョンギ(34=以上ハイワン)、パク・ギュリム(17=サンジ大関嶺高)は口をそろえて「お腹一杯食べたくて運動をやめたいと思ったことも一度や二度ではない」と話した。彼らは、いつも朝はシリアルだけで済ませ、昼もできるだけ軽く食べる。夕食は抜かす。

実際、スキージャンプ選手たちが冬季五輪に参加する選手の中で一番軽い。2014年のソチ大会を基準に、スキージャンプ選手の体重は男子が平均63.5キロで女子は53キロだった。当時、全選手の平均は男子が80.7キロで女子は61.4キロだった。

身長も重要だ。スキージャンプ選手は自身の身長の146%までスキー板の長さを使うことができる。スキー板が長いと翼が長くなることになり、上に浮く力である揚力をより多く受けるため、より遠くに飛ぶことができる。このため、高身長の選手がスキージャンプでは有利だ。ソチ大会のラージヒル男子団体戦で金メダルを獲得したドイツ代表4人は、平均身長が182.5センチで全スキージャンプ選手の平均(177.9センチ)より5センチほど高かった。

もともとはスキージャンプでスキー板の長さに制限はなかった。ところが1998年の長野大会で体重の軽い日本人選手が長いスキー板で金メダル三つのうち二つを獲得したことで、新しい規定が作られた。相対的に体重の思い欧州選手たちが抗議した結果だった。

誰もが自分の身長より1.46倍も長いスキー板を使えるえわけではない。最も長いスキー板を履いて飛ぶためには、体質量指数(BMI)が少なくとも18.5を超えなければならない。BMIは、体重を身長の2乗で割って算出する。仮に身長が178センチなら体重は58キロは必要だ。これよりBMIが小さければより短いスキー板を使用しなければならない。このため、ダイエットは続く。体重が軽すぎるとスキー板の長さが短くなり、重ければそれだけで飛距離で損をするからだ。このため、スキージャンプ選手は常に適正体重を維持しなければならない。

スキー板の幅は広い方が有利だ。やはり揚力を多く受けるため遠くに飛べるうえ、着地の際も安定感をもたらすからだ。スキージャンプ用スキー板の底は着地の際にスピードを減らすことができるよう、三つ以上の溝を作っておく。

同じスキーでもV字型を維持するときより遠く飛べる。V字は11字より揚力を最大28%もっと受けることができ飛距離を10%伸ばすことができる。



黃奎引 kini@donga.com