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世界を駆け巡る「フィールドの流浪民」、ワン・ジョンフンが欧州男子ツアー新人王に

世界を駆け巡る「フィールドの流浪民」、ワン・ジョンフンが欧州男子ツアー新人王に

Posted November. 25, 2016 08:22,   

Updated November. 25, 2016 08:26

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「人生で一度だけの機会をつかんだものです。飛び上がりそうな気持です」

2016シーズンの欧州男子ツアー新人王に輝いたワン・ジョンフン(21=韓国体育大学)の声は晴れやかだった。先週のアラブ首長国連邦のドバイで開かれたシーズン最後の大会を終えたワン・ジョンフンは24日、「今朝は眠気が覚めない状態で代理人から新人王決定の連絡を受けて、最初は自分の耳を疑った。今年は本当に運が良い」と言って笑った。この日発表されたヨーロピアンツアーとR&A、ゴルフ記者の投票で1位になったワン・ジョンフンは、昨年の安秉勲(アン・ビョンフン)に続いて韓国人として新人王になった。授賞式は来年5月、英国のBMW PGA選手権で行われる。

今年初めまでもワン・ジョンフンの名前を知る人は少なかった。しかし5月に現地待機で出場したモロッコのハッサン2世トロフィーで優勝した後、モーリシャスオープンまで2週連続で優勝し、たちまち頭角を現した。最近は欧州男子ツアーのプレーオフ「ネッドバンクゴルフチャレンジー」で準優勝を果たし、新人の中では最高の世界ランキング16位でシーズンを終えた。290ヤードを超える長打力を誇るワン・ジョンフンは「今シーズンはパッティングがうまく行った。クローグリップに握り方を変えたのが功を奏した」と話した。

今年だけで16ヵ国を回りながら大会に出場してきたワン・ジョンフンは、子供の時から「フィールドの遊牧民」と呼ばれた。小学生5年の時、フィリピンに留学して高校1年の時に帰って来たが、学歴を認めてもらえずつらい思いをした。再びフィリピンに戻り満16歳だった2012年にプロに転向した。年齢制限のない中国ツアーやアジアンツアーで活躍しながら、厳しい「流浪民」の生活を送る中でもスターへの夢を育み、今年はリオデジャネイロ五輪で念願の代表に選出された。ワン・ジョンフンは、「体力管理のために、大会中もフィットネスを通い続けた。もともとは好き嫌いが激しい方だが、コンディションを保つため、馴染まない外国の料理も意識的に多めに摂取してきた」と話した。

8月の五輪後に脳髄膜炎にかかり2週ほど入院し、10キロほど体重が落ちたが、気持ちを強くして再起した。「アダム・スコットなど大物選手たちと一緒にプレーしながら沢山のことを学んだ。ショットが思うようにいかない時も立て直していく能力が羨ましかった。経験と老練さをもっと磨く必要がある。まだメインスポンサーがないのだが、のんびりと運動に集中できるためにも早く現れてくれるといいですね」。

来月8日の香港オープンから新しいシーズンを始めるワン・ジョンフンは、「最近自分のことに気づいてくれる人が増えて恥ずかしい。己惚れることなく来年の4大メジャー戦すべてに出場し、米男子ツアー(PGA)進出の目標を実現するために引き続き頑張りたい」と意気込みを語った。



金鍾錫 kjs0123@donga.com