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枠内シュートゼロのベント号、収穫なかった変形3バック実験

枠内シュートゼロのベント号、収穫なかった変形3バック実験

Posted January. 02, 2019 09:01,   

Updated January. 02, 2019 09:01

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エース、孫興民(ソン・フンミン=トッテナム・ホットスパー)の不在を埋めるためフォーメーションを変える冒険をしたが、結果は伴わなかった。

1日に韓国対サウジアラビアの親善試合が行われたアラブ首長国連邦(UAE)アブダビのバニヤススタジアム。監督就任後、4バック(4-2-2-1)を主に使ってきたパウロ・ベント韓国代表監督は、型破りの「変形3バック布陣(3-4-2-1)」で試合に臨んだ。

新しいフォーメーションの核心は、猪突的な突破能力の高いファン・ヒチャン(ハンブルク)の活用だった。主にサイドアタッカーでプレーしてきたファン・ヒチャンは、この日はウィングバックに起用された。4バックでの左DFより高い位置に立って、MFのように動いたファン・ヒチャンは、積極的に敵陣に入り、3人のアタッカー(黄義助、李青龍、ファン・インボム)と連携しながら相手守備の潰しに出た。左サイドから攻撃する孫興民が大韓サッカー協会とトッテナム・ホットスパーとの話し合いでアジアカップ・グループリーグの第2戦まで出場できなくなったため、前線に攻撃の駒を増やすことで攻撃力を強化するパターンをテストしたものだ。ベント監督は、ファン・ヒチャンの不足する守備力を補足するため、守備の時はファン・ヒチャンの守備位置に3バックのうちクォン・ギョンウォンが動かし、右ウィングバックのイ・ヨンが自陣に下がって4バックを築くようにした。

だが、ベント監督の実験に合格点を与えるのは難しそうだ。代表チームの強みだった素早し攻守の切り替えなどが失われ、0-0の無気力な引き分けに終わったからだ。サッカー専門サイト「サッカーウェー」によると、韓国の支配率は49%(サウジ51%)に止まった。ファン・ヒチャンは決定機を生み出せず、オーバーラップ能力の高いイ・ヨンも守備に集中したため、持ち味の鋭いクロスを見せることができなかった。ハン・ジュンヒKBS解説委員は、「フォーメーションが試合中に変わる戦術は、練習時間が限られている代表チームで完璧に実現するのは容易なことではない。選手たちも十分適応できず、ミスが多かった」とコメントした。

アタッカーたちの決定力の向上も課題として残った。サッカーデーター解析を専門とするビジュアルスポーツによると、代表チームは6本のシュートを放ったが、枠内に入ったのは一本もなかった。最前線の黄義助(ファン・ウィジョ=ガンバ大阪)は2本のシュートを放ったが精度は低かった。後半15分、黄義助に代わって投入された池東源(チ・ドンウォン=アウクスブルク)は一本のシュートもなかった。国内組と日本や中国などで活躍する選手たちは、シーズン終了後に休んでいたため感覚が鈍くなり、欧州組はシーズン中だったため体力面で問題を抱えている。ハン委員は、「アジアカップの初戦フィリピン戦(7日)までに選手たちの調子をどこまで上げられるかが焦点となる」と話した。

確かなPKキッカーの確保も課題として浮かび上がった。後半36分、奇誠庸(キ・ソンヨン=ニューカッスル)はPKキッカーを任されたが、シュートはゴールポストの横に外れた。奇誠庸はロシア・ワールドカップ(W杯)では代表チームのPK専従キッカーだった。また、孫興民もベント体制下で行われた2度の親善試合(コスタリカ戦とウルグアイ戦)でPKを外した経緯がある。キム・デギルKBSN解説委員は、「国際大会ではPK一本で勝負が分かれることがある。キックの練習などを通じて専門キッカー1、2人を選び、彼らの心理的なプレッシャーを軽くしてあげる必要がある」と話した。


鄭允喆 trigger@donga.com