自転車のロードレースは個人競技でありながら、同時にチームスポーツでもある。前で風の抵抗を受けることで、相手選手のけん制を阻止してくれるチーム員がなければ良い結果は期待できない。チェ・ヒョンミン(28=金山人参チェロ)もそうだった。
第1区間と2区間連続で個人総合1位になったチェ・ヒョンミンが「魔の第3区間」を乗り越えられず、「イェロージャージ」を守り切れなかった。
チェ・ヒョンミンは1日、慶尚北道(キョンサンブクト)の榮州(ヨンジュ)市民運動場を出発し、江原道(カンウォンド)の旌善(チョンソン)総合競技場までの192.4キロを走った第3ステージで30位(5時間13分48秒)でゴールした。5時間5分51秒の記録でフィニッシュラインを1位通過したセルゲイ・ベトコフ(ユナイテッドヘルスケア)に7分57秒も遅れた。イェロージャージは、第3ステージまで合計14時間23分26秒を記録したベトコフが獲得した。
レースが始まるまでは、チェ・ヒョンミンの逃げ切りが予想する見方多かった。この日のレースは、険しい区間で行われたが、チェ・ヒョンミンは韓国選手の中では最も山岳区間に強い選手だったからだ。
チェ・ヒョンミンはレース中盤までペロトン(メイングループ)でレースをしながら虎視眈々と機会をうかがった。しかし、この日のコースの最後で最も高いアレッジェ峠(標高856メートル)で突然失速した。ベトコフはじめ先頭グループが力強く飛び出したが、チェ・ヒョンミンは全く自身の持ち味を発揮できなかった。先頭グループとは益々差が開いた。総合順位は26位まで下がり、残り大会でイェロージャージを奪い返すのも事実上困難になった。
チョン・テユン本紙客員解説員(ソウル市サイクル協会副会長)は、「イェロージャージを守るためには本人も強くなければならないが、チームが強くならなければならない。今日は孤軍奮闘したが、力不足だった」と話した。
李憲宰 uni@donga.com