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パラアイホ代表GKのユ・マンギュン「新しく夢が見れるようになったホッケーでメダルを首にかけたい」

パラアイホ代表GKのユ・マンギュン「新しく夢が見れるようになったホッケーでメダルを首にかけたい」

Posted March. 15, 2018 08:01,   

Updated March. 15, 2018 08:01

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「12分13秒」

主力GKとしてはプライドに傷つきそうな出場時間だ。前日までも「仲間たちの後ろでしっかりゴールを守る」と自信を示していた。韓国障がい者アイスホッケー代表(世界3位)のGKユ・マンギュン選手(44)は13日に行われた米国(世界2位)との平昌パラリンピックの予選B組最終戦(0-8の韓国負け)で第1ピリオドに交代された。韓国が個人技に優れた米国に大量失点を許して4点を与えたあとだった。初戦の日本戦(セーブ率85.71%)、2戦目のチェコ戦(セーブ率80%)で大活躍したユ選手だが、この日は守備の崩壊などで仕事を全うできなかった。

しかしユ選手は米国に負けたことで、残り試合により集中させるはずだと信じた。ユさんは、「監督が、私が受けた衝撃に気を使って交代してくれた。しかし精神的に動じてはいない」とし、「今もより多くのシュートを止めることだけを考えている」と語った。

健常者のアイスホッケーと同様、障がい者アイスホッケーもGKの活躍で勝敗が分かれる場合が多い。1本のスティックを使ってシュートを放つ健常者試合とは違い、障がい者アイスホッケーは2本のスティックを使うため、より様々な角度からパックが飛んでくる。ユさんは、試合開始前に仲間たちがゴールに向かって打つ様々なシュートを止める練習をしながら守備感覚を磨く。

韓国代表は15日の正午、江陵(カンヌン)ホッケーセンターでカナダ(世界1位)と準決勝を戦う。組織力で優れているカンダは、あらゆるルートから韓国のゴールを狙う。ユさんがいつものコンディションを取り戻すことが重要だ。韓国は、カナダに勝てば初のパラリンピックメダルに成功する。ユさんは、「どんなチームにも勝てるという気持ちで試合に臨みたい」と語った。

ユさんは高校時代は野球部の捕手をした。だが高校3年生のとき不意の事故で腰を痛めてからプロへの夢を畳んだ。ユさんは、「あの時は、残り人生をどう生きれば良いか心配が多かった。今も野球中継は見ていない」と話した。

しかし32歳でアイスホッケーに入門してから、再び希望を得た。2014年のソチ・パラリンピックでは、当時世界3位だったロシアを相手に21本のシュートのうち19本を止めるなど大活躍した。国際パラリンピック委員会(IPC)は平昌パラリンピックで注目すべき選手の一人に挙げた。

試合を終えるたびに、ユンさんの上半身はあざだらけになる。ユさんは「50本のほどのシュートを止めることもある。そういうときは翌日、体を動かすのも苦しいほど沢山のあざができている。またパックを止めるために瞬間的に体の動きを変えようとして筋肉けいれんを起こすこともある」と話した。それでもアイスホッケーを辞められない理由は、メダル獲得という切実とした目標があるからだ。ユさんは、「新しく夢を見れるようになったアイスホッケーなので、パラリンピックで金メダルを首にかけたい。うちのチームは強豪がはだかる世界の壁を乗り越えるために挑戦している。必ず実を結べるようにしたい」と決意を語った。


鄭允喆 trigger@donga.com