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5Gモバイル、VR、IoT、1200機のドローンショー…平昌五輪を支える先進のICT技術

5Gモバイル、VR、IoT、1200機のドローンショー…平昌五輪を支える先進のICT技術

Posted February. 12, 2018 07:50,   

Updated February. 12, 2018 07:50

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競技場内外で具現される先進の情報通信技術(ICT)は、平昌(ピョンチャン)冬季五輪を成功を支える隠れた立役者に挙げられる。今回のオリンピックは第5世代(5G)モバイル通信や人工知能(AI)、バーチャルリアリティ(VR)、モノのインターネット(IoT)などの第4次産業革命のコア技術を現場で具現する「ICTオリンピック」とも呼ばれる。競技の背後に適用された技術の面々を知ると、オリンピックの楽しみ方も2倍に増えるだろう。

9日、開会式の夜空に1218機のドローンで五輪旗とスノーボーダーなどの形状を作り出したインテルは、今回の大会で、過去のショーより細かい群集飛行を披露した。そのおかげで、昨年2月、アメリカンプロフットボールリーグ(NFL)の決勝戦で300機のドローンを使って披露した星条旗のパフォーマンスよりはるかに鮮やかな形状を演出することができた。

今回の飛行でカギとなったのは、従来の最高記録だったドイツでの500機の飛行より機体が2倍以上に増えたことで、ドローン同士が衝突しないように間隔を維持することだった。インテルは、全地球測位システム(GPS)などを基盤に、一つのコンピュータで希望する色や形状を作るソフトウェアを利用した。インテル側は、「KTの5Gネットワークのおかげで、1000機以上のドローンをリアルタイムで制御することができた」と明らかにした。5Gは、「超高速(データの転送速度が20Gbps以上)、超低遅延(遅延速度が0.001秒以下)、超連結」が特徴であり、膨大なデータを速やかに処理するためには不可欠なインフラだ。

5G基盤の次世代メディア技術も続々と披露している。10日、イム・ヒョジュンがショートトラック男子1500メートルで金メダルを獲得した競技と、11日のフィギュアスケート団体戦には、「タイムスライス」と呼ばれる新しい中継技法が導入された。KTは、江陵(カンヌン)アイスアリーナに設置された100台のカメラが同時に撮影した映像をつなぎ合わせて、視聴角度が180度変わる撮影手法を使った。映像編集者が選んだ角度のシーンだけを見ていた従来の中継と違って、観客は希望する瞬間と角度を選んで立体的に見ることができる。

11日のクロスカントリースキー男子スキーアスロン競技では、視聴者が希望する視点の試合映像を見られる「オムニビューサービス」が、世界で初めて具現された。KTは、コースに17台のカメラを設置し、選手の体には超精密GPSセンサーを付けて、視聴者が希望する選手やポイントの映像を見ることができるようにした。

オリンピック公式タイムキーパーを務めるオメガは、今回のアイスホッケーの試合で初めて、選手たちの動きを読む「モーションセンサー」を導入した。選手の競技服に取り付けられたモーションセンサーが選手たちの瞬間加速度や累積距離、方向転換などの動きをリアルタイムで感知して、コーチ陣と観客に提供する。

競技場の外にも、様々なIT技術が隠れている。GEは、オリンピック史上初めて競技場の電力をリアルタイム分析する「エネルギーモニタリングシステム(EMS)」を適用した。競技場ごとに収集した消費電力データは、2020年の東京オリンピックと2022年の北京冬季五輪でも活用される。GEは選手たちの負傷の可能性を下げるために、ビッグデータとクラウド基盤の医療情報管理ソリューション(AMS)も供給する。医療スタッフは、時間と場所に関係なく、モバイルやタブレットを通じて選手の医療用画像、健康状態などを一つの画面でリアルタイムで確認して、カスタム診断を行うことができる。

ビザカードは、オリンピック期間中に手袋やステッカー、オリンピックバッジなどにチップを内蔵して、端末にかざすだけで決済できるウェアラブル決済を披露した。寒い天気の中、財布やカードを取り出すために手袋を脱ぐ必要がない。オリンピックが終わった後は、近距離無線通信(NFC)決済が可能な加盟店で使用できる。

三星(サムスン)電子がオリンピック期間中に江陵オリンピックパークと仁川(インチョン)空港などで披露する「三星オリンピックショーケース」では、月の重力を再現した4DVR体験プログラムを初めて公開した。スノーボード、スケルトンなどのオリンピック種目を4Dで体験できる。

様々な機能のロボットも、効率的な大会運用を支援している。オリンピックメインプレスセンター(MPC)には、自律走行ロボットが人を避けながら廊下を掃除したり、進行要員などの関係者に飲み物を提供する。仁川空港の道案内ロボット、水族館の中の観賞魚ロボットなども大会観覧客を迎える。


申東秦 shine@donga.com · 朴恩緖 clue@donga.com