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韓国テニスの希望、チョン・ヒョンがATPツアーで優勝 ネクストジェネレーション

韓国テニスの希望、チョン・ヒョンがATPツアーで優勝 ネクストジェネレーション

Posted November. 13, 2017 10:24,   

Updated November. 13, 2017 11:02

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韓国テニスの「希望」チョン・ヒョン(21=韓国体育大学、三星証券後援)が世界テニスの次世代リーダーたちが争う大会で頂上に立った。

11日(現時時間)、イタリア・ミラノで行われた男子プロテニス(ATP)ツアーのネクストジェネレーションATPファイナルズ(賞金総額127万5000ドル=約14億2700万ウォン)の決勝で世界ランキング54位のチョン・ヒョンが、アンドレイ・ルブレフ(20=世界37位、ロシア)に3-1(3-4<5>、4-3<2>、4-2、4-2)で逆転勝利を収め、自身初のツアー大会優勝を果たした。韓国選手がツアー大会で優勝したのは李亨沢(イ・ヒョンテク=41)が20

今年初めて開催された今大会は、テニス界の次世代有望株である21歳以下で世界ランキング上位の7人だけに出場資格が与えられた。出場選手たちは、チョン・ヒョンとルブレフをはじめカレン・カチャノフ(48位=ロシア)、ボルナ・チョリッチ(48位=クロアチア)、デニス・シャポバロフ(51位=カナダ)、ジャレッド・ドナルドソン(55位=米国)、ダニール・メドべデフ(65位=ロシア)だった。これに開催国イタリアのジャンルイジ・クウィンツィ(306位)がワイルドカードの資格で出場し、計8人の選手が2グループに分かれたグループリーグを行った。チョン・ヒョンはアジア勢では唯一出場資格を得た。

準決勝からはトーナメント方式で行われた。既存のツアー大会とは違い、セットごとに先に4ゲームを物にした方が勝利するルールが初めて採用された。デュースを適用せず、サーブも25秒以内に打たなければならないなど実験的な競技ルールを導入した。

チョン・ヒョンは、グループリーグで3連勝を飾り容易くグループ1位で準決勝に進出した。準決勝ではメドべデフを破った。決勝でチョン・ヒョンは第1セットを激戦の末に落としたが、★その後立て続けに3セットを奪い、逆転勝利をものにした。チョン・ヒョンは優勝賞金39万ドル(約4億3600万ウォン)を獲得した。

今大会はATPツアーの公式大会として認められる。ATPランキングポイントこそ与えられないが、出場選手の選定段階から次世代の有望選手だけに出場資格を与えた。チョン・ヒョンは初代王者となったことで次世代「テニス皇帝」の候補として強い印象を残した。今までチョン・ヒョンの最高成績は今年5月のBMWオープンでの準決勝進出だ。

ATPツアーの公式サイトは、今大会の結果について「チョン・ヒョンが次世代クラスの最高位に立った」とコメントした。ロイター通信は、「チョン・ヒョンが冷静さを保ちながら勝利した」とし、チョン・ヒョンを「アイスマン」だと表現した。チョン・ヒョンは表彰式で、「優勝を期待したわけではないので、どう言ったら良いか分からない。ATP関係者やイタリアのファンの皆さん、観客に感謝する。自分を支えてくれているスタッフや家族、ファンの皆さんにも感謝する」と話した。表彰式で終始不満そうな表情をしたルブレフには、「決勝で対決できたことは光栄だった。今後もまた対戦しよう」と慰労の言葉を交わした。

チョン・ヒョンはテニス家族の血を受け継いだ。実父のチョン・ソクジンさん(51)は実業団のテニス選手出身でサイムイル工業高校の監督を務めた。実兄のチョン・ホンさん(24=現代海商)は現役のテニス選手だ。チョン・ヒョンは弱視であるため分厚いプラスチック縁のメガネをかけなければならないほど視力が悪かったが、その逆境を乗り越えた。

チョン・ヒョンは、黙々と自身の道を歩み続けている。自身の世界ランキング記録は今年9月の44位だ。全仏オープン3回戦進出が四大大会での最高成績だ。韓国テニスのレジェンド、李亨沢は2007年8月に世界ランキング36位を記録し、同年の四大大会の一つである全米オープンで4回戦(ベスト16)まで進出した。韓国テニス界はチョン・ヒョンが李亨沢の記録を更新する日を待ち侘びている。



金相勳 corekim@donga.com