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女子バレー代表主将キム・ヨンギョン、協会の対応に苛立ちを吐露

女子バレー代表主将キム・ヨンギョン、協会の対応に苛立ちを吐露

Posted September. 06, 2017 09:24,   

Updated September. 06, 2017 10:18

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「自粛中なんですよ、自粛。気をつけないと」

会ったときからいきなり泣き言がこぼれた。女子バレーボール代表主将の「女帝」キム・ヨンギョン(29=上海、写真)は最近、思わぬ出来事で気をもんでいる。先月、アジア選手権に出場するために出国の途につく際、「イ・ジェヨン(21=興国生命)が今大会の代表に選ばれるべきだった」と後輩の名前を口にしたのが災いとなった。意図しなかったことだが、イ・ジェヨンが代表招集を拒否したかのように映り、イ・ジェヨンに批判の声が殺到した。波紋が広がると、キム・ヨンギョンは「選手を非難しようとしたことではない。代表チームの管理システムを指摘しようとしたつもりだ」と言い、事態の収束を図った。

●「私たちが頑張っても何も変わらない」

「今のように大会のエントリー選手だけでなく予備エントリーに含まれた選手まで24人全員が一緒に練習するべきです。監督のスタイルやパターンプレーに溶け込みながら大会に応じて多様な組み合わせを実験するのです。タイのようにユース代表と一緒に練習するのも良いと思います。すぐ代表チームのシステムに適応できるからです」

先月31日、京畿道水原市長安区(キョンギド・スウォンシ・チャンアング)の自宅近くでインタビューに応じたキム・ヨンギョンは、代表チームのシステムに対する見解を遠慮なく語った。

今すぐ国際バレーボール連盟(FIVB)ワールドグランプリ、アジア選手権でも代表チームはエントリー14人を選べずに大会に参加した。その結果、大会終盤の体力的な負担を克服できず物足りない成績(ワールドグランプル2グループ準優勝、アジア選手権3位)に止まった。「ワールドグランプリのときも、表向きには『優勝します』と言ったけど、正直決勝進出も容易でないと思っていました。劣悪な環境の中でも結果を出しているような気がして、個人的には大したものだ思っています。システムさえ整えば、もっとうまくできると思うんですけどね」。

システムの問題は自然とバレーボール協会への苛立ちにつながった。キム・ヨンギョンは、「代表選手として感じるもどかしさがある。行政的な問題が繰り返されるので、『私たちが頑張っても何も変わらないじゃないか』と言う気持ちがするときもある。主将として後輩たちに『太極(テグク)マークをつけているのだから、私たちの力で頑張らなければならない』と呼びかけて引っ張っていくのも限界がある」と話した。「毎回財政問題を理由に挙げながら、高まったバレーボールの人気の中で、いざ私たちを(マーケティングに)活用することにはなぜ気が回らないのか不思議だ」と不満を吐露した。

「成績に対する錯覚」への警戒も忘れなかった。「(アジア選手権準決勝相手の)タイと最近接戦を繰り広げたが、(準決勝のような)0-3で負けたことはないんです。欧州チームに対しても、私たちのプレーに馴染みがなかったことが通じたことを考えなければなりません。グランプリ決勝で私たちが(予選で2度破った)ポーランドに敗れたのも、プレーパターンを見抜かれた影響が大きいと思うんです」

●「キム・ヨンギョン杯出身の選手を見たい」

シーズン後の移籍や国際大会出場など休む暇もなく突っ走って来たキム・ヨンギョンは、久々の甘い休養期間にも多様な試みをしている。9日と10日に故郷の京畿道安山市(キョンギド・アンサンシ)で開催される「2017キム・ヨンギョンユース杯大会」がその一つ。キム・ヨンギョンは、「今年で(韓国の数え年で)30歳になるんだけど、これからバレーボールをする時間よりしてきた時間が長くなるだろうという思ったんです。バレーボール試合でプレーすることではない、違う何かできることはないか悩んだ挙句、今年初めて大会を開催することにしました」と説明した。

選手でない素人の小学生たちが参加する今大会は、順位を争うことよりはキム・ヨンギョンと一緒にユースキャンプの感覚で開催する計画だ。同僚選手たちも力を貸す予定だ。「エリート選手でなくても、誰でもバレーボール選手になれてこそ、バレーボールの裾野を広げることができると思って、今大会はアマチュアを対象にしたんです。いつかキム・ヨンギョン杯出身から選手が生まれると遣り甲斐を感じるでしょう」。

高まった人気のおかげで先月は化粧品のCMを撮影したキム・ヨンギョンは、今月中に自身の話を書いたエッセイを出版する予定だ。バレーボール選手を始めた時から国家代表として最後の舞台となる2020年東京五輪までの話を盛り込んだ。選手生活の最後の夢である五輪メダルへの強い気持ちを込めて「まだ終わりではない」というタイトルをつけた。



姜泓求 windup@donga.com