Go to contents

女性秘書の年齢制限

Posted July. 08, 2017 09:10,   

Updated July. 08, 2017 09:14

한국어

2015年、フェイスブックで個人秘書サービス「マネーペニー」を開発しているというニュースが伝えられた。アップルの「シリ」やグーグルの「ナウ」のような音声認識ソフトウェアであるが、人工知能だけでなく、本物の人間たちが応答する機能を搭載することが知られ、話題となった。

◆マネーペニーという名前がなんだか身近に感じられるなら、一度ぐらいは007シリーズを見ただろう。ジェームズ・ボンドが上司「M」の執務室を訪ねる時、必ず出会う秘書の名前がマネーペニーである。毎回変わるボンドガールと違って、マネーペニーの場合は、ロイス・マクスウェルという女優が35歳に初めて出演し、58歳に退くまで1~14本に連続出演した。ショーン・コネリー、ロジャー・ムーアなど3人のボンドを経て、20年以上シリーズを守ってきた長期勤続により、若い女秘書は貫禄のある助力者のキャラクターに変わっていった。

◆映画ではなく、歴史の片隅に名を残した秘書もいる。トラウデル・ユンゲは、1942~1945年、ヒトラーの最後の女秘書として働いた経験を回顧録に残した。今年1月に他界したブリュンヒルデ・ポムゼルはナチス政権の宣伝長官「ゲッベルス」の女秘書で、ドキュメンタリー映画「とあるドイツ人の人生」の中で、自分のことを聞かせた。米国では、普通の女秘書出身で世界的企業の最高経営責任者になった事例がある。昨年、共和党大統領選挙候補として活躍したカーリー・フィオリーナ元HP最高経営責任者がその主人公である。最近、国内ではとある長官候補が、かつて女秘書を採用する際、その資格を「24~28歳の女性」に限ったことをめぐり、差別論議が起きた。

◆野党「正しい政党」の鄭雲天(チョン・ウンチョン)議員によると、白雲揆(ぺク・ウンギュ)産業通商資源部長官候補は2007年、漢陽(ハンヤン)大学教授時代に、産学協力団の「行政事務員兼秘書」を採用する際、異例に年齢を制限した。鄭議員は、「偏った認識を明白に示す事例だ」と批判した。最近、政府は差別のない公正な採用機会を提供するという趣旨で、入社志願書に写真、出身地域などを削除する「ブラインド採用」の推進対策を発表した。白候補が長官になったら、今回の議論を教訓にして、産業資源部と傘下公企業では年齢と性別に関係なく、有能な人材抜擢に力を注がなければならないだろう。