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タンブラー爆弾と透明マント

Posted June. 15, 2017 08:54,   

Updated June. 15, 2017 08:55

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映画「攻殻機動隊」で主人公(スカーレット・ヨハンソン)が、水がいっぱい溜まった建物の屋上で容疑者を追跡した瞬間は、名場面として挙げられる。主人公が足を踏み入れると水が四方に跳ねるが、その姿は見えない。透明スーツのためだ。映画「ハリー・ポッター」シリーズの魔法のツールの中で断然トップといえるのは「透明マント」だ。 「透明」という想像を現実に変える試みが、韓国内外で活発に行われている。「メタ物質」の開発がそれである。

◆メタ物質とは、人の目で見ることのできる可視光線を屈折させて、物体を曲がって通らせることで、光が物体を通過したかのように見せる。13日、延世(ヨンセ)大学でのタンブラー爆弾事件の被害者である機械工学科のキム某教授は、2014年、米研究チームと一緒に、高性能透明マントを実験的に具現して注目を集めた。研究チームが開発した物質を潜水艦にコーティングすると、音波を通過して探知が難しく、コンサートホールの柱に塗れば音をそのまま通過させて、遠くからでも壮大な音を聞くことができるという。映画アベンジャーズで具現された「透明飛行船」も可能である。

◆今回の事件は、韓国では珍しい「配達物偽装」爆発物犯罪だという点と、名門大学工学部の大学院生が師匠を標的攻撃したという点で、いろいろ衝撃的といえる。教え子のキム容疑者が作った爆弾は、先月22日、英マンチェスターコンサート会場での自爆テロからインスピレーションを得た「釘爆弾」で、IS(イスラム武装勢力)が愛用するものである。キム容疑者は事前に、教授のスケジュールの把握はもとより、アリバイのために研究室の3Dプリンタまでをつけたまま帰宅し、万一に備えて、ラボの仲間のタンブラーで爆弾を製造した。

◆ネット上では、「起こるべくして起きた」と教え子を擁護する意見が少なくない。ソーシャルネットワークサービス(SNS)と大学街の匿名掲示板には、「教授らのパワハラを考えると、爆弾に当たって当然だ」「私も教授を殺したかった時があった」として、「教授のパワハラ」暴露が盛んである。一部では、キム教授の「天才性」とそれに見合う性格に傷つけられたという人たちもいるという声も出ている。しかし、命を脅かす爆発テロを擁護する言葉が飛び交うことも、コミュニティを脅かす深刻な脅威である。