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偽ニュース「アンアキ」

Posted June. 01, 2017 08:41,   

Updated June. 01, 2017 08:41

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昔の母親たちは緊急事態に対応する処方を一つか二つは持っていた。子供が胃もたれをしたときは、母が針箱から太い針を取り出して、頭をゴシゴシとさすって親指の爪のすぐ下を刺して血を出せば、胃もたれは嘘のように治ったりした。今の若い母親たちなら、細菌にでも感染するのでは、と気をもむだろう。

◆「水痘ワクチンは危険だ。全国民が水痘パーティーをして欲しい」「アトピーでかゆいときは、かかせるままほっときなさい」「火傷には37℃のお湯で救急処置をすればはるかによく治る」。自然主義育児方式を主張したインターネットカフェ「アンアキ」(薬を使わずに子育てをする)に紹介された内容だ。コミュニティの運営者である韓方医キム・ヒョジン氏は、「薬を少なめに使って、自然免疫力を高める方法を教えているだけだ」と、とあるインタビューで語った。しかし、韓方医学的にも実証されていない行為であり、副作用はもとより、児童虐待の議論まで起こった。韓方医協会は、協会倫理委員会に提訴し、大韓医師協会も、「偽ニュースより深刻な詐欺だ」と指摘した。コミュニティは閉鎖され、運営者は警察で取り調べを受けている。

◆先進国にもワクチン拒否の動きがある。ドイツでは1~4月の麻疹患者(583人)が、昨年全体(325人)より多かった。麻疹・お多福かぜ・風疹を予防するMMRワクチンが自閉症を誘発するという噂に、接種率が下がったためだ。関連論文が1998年に国際学術誌に掲載されたのは事実だ。しかし、データを改ざんした事実が明らかになり、2010年に撤回されたということまでは、ドイツのママたちも知らないようだ。ドイツ政府は、保育施設がワクチンを拒否する両親を通報する法案まで出した。

◆自然療法や民間療法は、21世紀にも消えなかった。「医師を信じてはならない○○通りの理由」のような本もよく売れる。3分間の診療では解消できない苦しさを、インターネット上で探そうとする人も多い。もちろん製薬会社や病院の商売根性が疑われるときも少なくない。それでも最良の方法は、モニターだけを見る医師に根掘り葉掘り聞く「スマート患者」になることだ。正解を得る代わりに答えを探していくことは、病気の治療だけでなく、偽ニュースにだまされない人生の姿勢として、必ず必要である。