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大統領候補のプライバシー

Posted April. 25, 2017 09:25,   

Updated April. 25, 2017 09:25

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5月7日のフランス大統領選挙の決選投票進出が確定した中途新党のエマニュエル・マクロン候補(40)は、なかなかお目にかかれないラブストーリーの主人公だ。高校時代に24歳年上の演劇サークル指導教師「ブリジット」と恋に落ちた。その時、ブリジットは、すでに三人の子供の母親であり、長男はマクロンと同じクラスメートだった。しかし、彼らはあらゆる反対と障害を克服して、2007年に結婚した。

◆マクロンは昨年8月、週刊誌「パリマッチ」に、このような事情を公開した。表紙にはビーチを散歩するカップルの写真が掲載された。ブリジットは還暦過ぎの年齢が顔負けするような水着姿で、しっかりとした体つきだった。パリマッチは1994年11月、フランソワ・ミッテラン大統領に隠された娘がいるという事実をスクープした雑誌だ。大統領選挙候補時代のミッテランは46歳で、故郷の友人の娘である19歳の女子高生「アンヌ=パンジョ」に初めて会って娘を産んだ。大統領在任時代も婚外関係を続け、ほぼ毎晩エリゼ宮ではなく、パンジョの家で寝た。

◆決戦でマクロンと対戦する国民戦線の「マリーヌ・ルペン」候補の事情も平凡ではない。2度の結婚の末離婚した彼女は、1年間に双子を含む三人の子供を出産したという。極右性向で悪名高い父「ジャン・マリー」に続いて党代表になったマリーヌは、波乱万丈の成長期を送った。彼女の両親は、自分たちのアパートの上の階に家を別に設け、マリーヌなど三人の娘を乳母と一緒に住まわせた。マリーヌ候補が16歳の時は、母親が新しい人生を探したいと家出をし、15年間も子どもたちと連絡を絶った。親の離婚訴訟が泥沼になり、彼女の母親は、フランス版プレイボーイに台所の床を拭くヌード写真を掲載した。

◆フランスの候補らに比べると、韓国の5党の大統領選挙候補らの個人史は極めて平凡に見える。不倫、私生児、愛人など、歴代フランス大統領の私生活は、私たちの物差しで見ると、散り散りばらばらのとんでもないあらすじのドラマに近い。肝心の国民は、これを社会的論議の種にしない。職務遂行と私生活は別物と考えているのだ。弾劾政局の中で、美容施術の疑惑が途方もなく提起された。公職者の私的領域はどこまで保護と配慮の対象になるべきかを突き詰めなければならない時が来たようだ。