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「10秒の信念」

Posted April. 19, 2017 08:26,   

Updated April. 19, 2017 08:26

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「無頭節」(上司のいない日)と「道課長」(道で消えた課長)。政府省庁が大挙移った世宗(セジョン)市の行政非効率を象徴する表現だ。長官から局の課長まで席を空ける日が多く、「事務官の天国」という言葉も生まれた。2015年の国政監査では、朴槿恵(パク・クンへ)政府3年間の公務員の国内出張費と出退勤に使った予算だけで780億ウォン以上にのぼることが明らかになった。

◆2002年の大統領選挙公約だった行政首都移転に対して、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領(当時)は、「選挙で効果があった」と自評した。2007年の大統領選挙では世宗市に賛成した李明博(イ・ミョンバク)大統領(当時)も、ソウル市長時代に反対した前歴がある。2009年、李大統領が国家百年の計を強調して「世宗市修正案」を出すと、与党で「原案固守」を叫んで反対した立役者が朴槿恵氏だ。2005年、ハンナラ党代表として行政都市特別法を制定した朴氏は、「政治は信頼だ。信頼がなければ何の意味があるだろうか」と信念を守った。当時ハンナラ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)代表が「尾生之信」(尾生が恋人との約束を守るために雨が降る日、橋の下で待って溺死したという故事)を引用し、政府の誤りは正してこそ信頼を得ると言ったが、効果はなかった。

◆最近、米国でトランプ大統領の一貫しない行動に対する批判が起こっている。米紙ニューヨーク・タイムズは15日付の社説「トランプ氏の10秒の信念」で、シリア事態への不介入など既存の立場を覆した15項目を一つ一つ指摘した。トランプ氏が一貫性を唯一維持しているのは「裏切り」ということだ。一方、現実をちゃんと把握しているという意味なので、支持者はむしろ歓迎するという分析記事も同日掲載された。

◆朴氏は、信頼と原則を自負した。これは、2012年の大統領選挙の成功要因として作用したが、当選後、融通のきかない「不通」スタイルとなり、自ら墜落を招いた。所信を守ったか変えたかよりも、その信念が国益と国民にどれほどためになるかを問わなければならない理由だ。目の前の利益を追求して発言を変えることも、原則を守らなければならないという多義名分にだけ執着することも警戒対象だ。有権者の目はさらに厳しくならなければならない。