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全斗煥、李順子夫妻

Posted April. 03, 2017 08:55,   

Updated April. 03, 2017 08:56

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老夫婦が人生を振り返る本を同時に出版した。78歳の妻の自叙伝の表紙には、夫の手を握って慎重に飛び石を渡る白黒写真が載せられた。「私の恋人であって新郎だった夫のあの方、子供たちの父であり、孫の祖父であるあの方にこの本を捧げたい」という献辞も序文に盛り込んだ。86歳の夫の回顧録は、今日出版される。夫婦は本を出す前に、一緒に過ごしてきた時間を振り返り、記憶の片鱗を合わせながら会話を交わしたはずだ。美談でなければならないはずだが、その主人公が全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領と妻である李順子(イ・スンジャ)氏だと話は違ってくる。

◆李氏は、5・18民主化運動について、「わずか10日にわたって起きた衝撃的武力事態だった」と本に書いた。そして5・18特別法による裁判で、全氏が発砲命令者だとした検察の主張が受け入れられなかったことを取り上げ、「そのようにして、あの方は『射殺命令』『虐殺』『無差別発砲』のような、おぞましい濡れ衣を脱ぐことができた」と主張した。李氏は、「本当に幸いなことだった」と書いたが、徹底した真相究明を要求する5・18犠牲者らの家族と光州(クァンジュ)市民らは激怒した。

◆全氏も、12・12がクーデターと規定されたのは「政治的歴史歪曲」と反論するなど開き直って反論を展開した。世の中に間違って知られた歴史的事件の真実を解明するという趣旨であるようだが、全氏の主観が果たしてどれほど実体的真実に合致しているかはわからない。退任後にやられたことが悔しいという思いから、過去について一方的に美化や脚色、言い訳をしたではないか、入念に確かめなければならない。

◆李氏は、夫への愛と尊敬、家族愛など、細かな日常も紹介した。1988年末から2年間の寂しかった白潭寺(ぺクダムサ)幽閉時代の未公開写真が目を引く。権力の無常が骨身にしみた時だったのだろう。政治哲学者「ハンナ・アーレント」は、「悪の平凡性」に注目したが、全斗煥政権の間違いから自由ではいられない全氏夫妻は、平凡な自然人でもない。時代との和解ではなく、議論の拡散を狙ったのなら、二つの本は発刊の目的を達成するような気がする。