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壁掛けテレビで盗聴?

Posted March. 10, 2017 08:41,   

Updated March. 10, 2017 08:42

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16世紀のオランダ画家「ヒエロニムス・ボス」は、「野には目あり、森には耳あり」という作品を残した。7本の木々の横には2つの耳がついており、野原には、7つの目がまばらに散らばっている絵だ。一見、奇怪な感じを与える。人気のない森にも聞く耳あり、空っぽな野原にも見守る目があると思ったオランダ人たちの考えを描いたものだという。「壁に耳あり」、または「昼間に語る話は鳥が聞き、夜に語る話はネズミが聞く」という韓国のことわざとも通じる。

◆昨年に公開した映画「ジェイソン・ボーン」には、魔法のようなハッキングのシーンが出てくる。米バージニア州にある中央情報局(CIA)で、サイバー専門家がドイツ・ベルリンのとあるオフィスに置かれた携帯電話に接続して、すぐ隣でボーンが検索していたノートパソコンの機密資料を削除したのだ。大西洋を挟んで6000キロ以上も離れた距離など、問題にならなかった。位置を知らせる悪性コードが植えられたポータブルストレージデバイス(USB)を差し込んで、コンピュータの電源を入れたのが、「私、ここにいるよ!」と自己申告したのと同じだった。

◆CIAがスマートフォンに浸透して、遠隔操縦できるツールを開発したという記事を、7日、暴露専門ウェブサイト「ウィキリークス」が公開した。CIAは、アンドロイドであれiOSであれ、運営体制を問わず、他人のスマートフォンを利用して盗聴をし、映像も撮るという。スマートテレビに「偽のオフ」コードを植えこんで、テレビがオフになっているかのように装って盗聴できるという。インターネットに接続された壁掛けスマートテレビが、「ビッグ・ブラザー(Big Brother)」の耳になる世界が到来した。

◆スマートフォンやスマートテレビを宿主にした盗聴や盜撮のような技術が現れれば、これを早期に探知する能力が欠かせない。サイバー攻撃者を確認すると、直ちに報復できる抑止力も備えなければならない。しかし、大統領安保特別補佐官を務めた高麗大学サイバー国防学科の林鍾仁(イム・ジョンイン)教授は、「韓国のサイバー安保レベルと意識は、旧韓末の時と変わらない」と嘆いた。サイバー抑止力よりは、在来式戦力増強だけに没頭しているという。弾道ミサイルを無力化するサイバー攻撃が威力を発揮する時代に、韓国はのろのろ歩いている。