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三枚肉がサンチュと会った時

Posted February. 11, 2017 08:34,   

Updated February. 11, 2017 08:35

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52年間国を治めた「朝鮮の最長寿王」英祖(ヨンジョ)。彼は皇太子時代、異母兄だった景宗(キョンジョン)の食欲をそそるために、カニのしょうゆ漬けと生柿を一緒に食膳に挙げた。5日後、景宗は、激しい腹痛と嘔吐、下痢に苦しんだ末息を引き取った。王位についてからかわずか4年2ヶ月後のことだった「景宗毒殺説」として伝わる内容だ。英祖は31年が過ぎた後、問題の食膳は自分とは関係ないと実録に残させるほど、悔しがった。それでも、カニのしょうゆ漬けと柿とは、一緒に食べれば腹痛や下痢を引き起こす相剋と言える。

◆味噌とにら、豚肉とエビの塩辛、レバーと牛乳などは、一緒に料理したり、食べたりすると良い代表的料理だ。相性のいい食べ物だという。相性とは、もともと命理学に出てくる。生まれた年月日時の四柱に、干支や陰陽を反映して、男女の仲が調和をなすかどうかを判断する。占い師が差し出す相性解釈が不吉なら、心の片隅に気がかりが残るのは仕方のない心理だ。今や相性は、親と子の間の関係にまで適用されるほどだ

◆玉ねぎが、肉を焼くときに出る1群の発癌物質「ベンゾピレン」の毒性を大幅に減らすという実験結果を、一昨日、食品医薬品安全処が公開した。サンチュとニンニクも毒性減少効果が小さくなかった。ベンゾピレンが体内に入って作り出す発がん成分を抑制する効果は、サンチュが最も優れており、紅茶や玉ねぎ、セロリの順に多かった。飲食店の従業員からもらったものを何気なく食べてきた「食のパートナー」が、相補機能をするという科学的分析の結果が改めて迫る。

◆結婚を意味するフランス語「マリアージュ(mariage)」。ワインと料理との相性を指すこともある。魚には白ワイン、肉には赤ワインを添えれば、雰囲気はもとより、体にもいい。赤ワインは、脂肪が分解される時に出る有毒物質を抑制する。トマトとブロッコリーを一緒に摂取すれば、それぞれの抗がん効果がさらに高まるというような組み合わせを見つける研究も地道に行われている。日常の中で最高の料理の組み合わせを突き詰めるのは不可能であるだけでなく、頭のみ痛い。秘訣は簡単だ。先祖たちが数々の試行錯誤の末に伝えてくれた食卓の食べ物を、まんべんなく食べることだ。