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主婦受難の時代

Posted February. 08, 2017 08:31,   

Updated February. 08, 2017 08:32

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安鍾範(アン・ジョンボム)前大統領政策調整首席秘書官が、妻がワイジェイコブスメディカル代表のパク・チェユン容疑者から、ブランドバッグや現金2500万ウォンを受け取ったことを知らなかったと、特検で主張したという。「本当に、贈り物までいただき、おかげさまで妻にも大きな顔ができました」と、パク容疑者と交わした電話内容は化粧品への感謝の挨拶に過ぎず、妻がブランドバッグや現金を受け取ったことは、昨年、崔順実(チェ・スンシル)国政壟断事件が浮き彫りになってから、妻の白状で知ることになったという。パク容疑者側がデパートでブランドバッグを包装しておけば、安前首席の妻が持っていった、というのが特検の説明なのに、安前首席のお粗末な言い訳に聞こえる。

◆文在寅(ムン・ジェイン)キャンプに迎え入れられた全仁釩(チョン・インボム)元特戦司令官の配偶者を巡る発言も論議となっている。氏はフェイスブックに、「うちの家内に不正があったなら、私がどうしたと思いますか」と自問した後、「拳銃で撃ち殺したでしょう」と自ら答えた。全元司令官の妻は誠信(ソンシン)女子大学の沈和珍(シム・ファジン)総長だ。不正疑惑で学生たちから退陣要求まで受けていた沈総長の潔白を強く主張する文章だが、いくら軍人とはいえ、どうして妻を射殺するという発想までできるのかと、女性たちが憤慨している。

◆朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は3日、憲法裁判所に提出した意見書で、「崔順実については平凡な専業主婦だと思い、彼女がいくつかの企業を経営していることは知らなかった」と記した。20代からの40年間の知り合いだった崔氏が何をしていたのか知らなかったという朴大統領の言葉も信じがたいが、さらにあきれることは、韓国とドイツで9つの法人を経営していた崔氏を、専業主婦に描写した部分だ。平凡な専業主婦は、崔順実のように話したり、行動したりはしない。大韓民国の主婦全体を大統領が侮辱したことになる。

◆夫婦は人生のパートナーでもあるが、それぞれの考えや人生のある独立した人格でもある。公職者の妻も清廉である義務があるが、妻を所有物扱いするような夫には、眉をひそめざるをえない。かつて一部の政治家たちがそうだったように、妻に犯行を擦り付けるのなら、なおさら許せない。一部の男性はともかく、女性大統領までが専業主婦を軽く扱うなんて主婦たちはかわいそうだ。