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社会的特殊階級

Posted January. 09, 2017 08:30,   

Updated January. 09, 2017 08:32

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「王侯将相いずくんぞ種あらんや」。高麗の武臣政権の時、崔忠献(チェ・チュンホン)の奴婢だった蛮狄が言った言葉だ。蛮狄が上典(主人)を殺して公卿大夫の地位に就こうと扇動した際、奴婢たちの心を揺さぶった言葉だった。この言葉は、中国の秦の末期に農民反乱を起こした陳勝に著作権がある。蛮狄が夢見た身分制のない世の中は、700年近く経って甲午改革の時に具体化される。

◆憲法第11条第1項は、「すべての国民は法の下に平等」で始まる。1948年の制憲憲法第8条は、「すべての国民は法律の下に平等であり」となっている。「法の下に平等」は、すべての人は「神の下に平等」という西洋中世キリスト教思想が出発点だという。しかし、普通の人々は万人平等の原則を実感できない。昨年、憲法裁判所が創立28周年を迎えて実施したアンケート調査で、国民10人に8人が憲法の平等条項が守られていないと答えた。

◆5日未明、ソウル江南(カンナム)の飲み屋で酔って従業員を殴り、連行される時にパトカーで暴れて器物を損壊したキム・ドンソン容疑者が、2日後に拘束された。キム容疑者は、ハンファ・グループの金升淵(キム・スンヨン)会長の三男で元乗馬選手だ。2014年の仁川(インチョン)アジア大会の馬場馬術団体戦で共に金メダルを首にかけた金容疑者とチョン・ユラ容疑者が同じ時期に法の審判を受けるとは皮肉だ。司法当局が財力といった要素を考慮せず拘束を決めたのだ。過去には事件を起こした裕福な家の子弟が拘束されずに解放され、「有銭無罪」と言われたこともあった。

◆「社会的特殊階級の制度は認められず、如何なる形態においてもこれを創設することができない」は憲法第11条第2項だ。「特殊階級」は21世紀に合わない単語だ。改憲する時、この条項は手を加える必要がある。しかし富裕な少数と金のない多数、甲と乙、そして丙、丁と、階級とは言えなくても「階級」は存在する。「崔順実(チェ・スンシル)国政介入」で大統領も法に則って処罰を受けなければならないという世論が起こっている。いつ終わるか分からない今回の事態の肯定的な面だろう。

異鎮(イ・ジン)論説委員leej@donga.com