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[オピニオン]「金英蘭法」100日

Posted January. 05, 2017 08:29,   

Updated January. 05, 2017 08:30

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ソウル鐘路区(チョンノグ)にある高級韓定食店で披露された「金英蘭(キム・ヨンラン)メニュー」は、夕食時は2万9500ウォンだ。価格を合わせようと、食べ物の質を下げ、品数も減らした。酒は別途に、焼酎が1万ウォン、ビールは8000ウォンだ。セットメニューが3万ウォン未満だろうと思ってきた客らは戸惑うばかりだ。客を誘致し、利益もなんとか確保しなればならないので、仕方のないことなのかもしれない。

◆大学で、教授に対して評価を上げてほしいと頼むだけでなく、下げてほしいと頼むことも、「不正請託及び金品等授受の禁止に関する法律(いわば、金英蘭法)」違反だ。評価がBだった学生が、次の学期にAを取るために再受講するためには、C以下に下げなければならないが、これも勝手にはできない。学生らは、「腐敗社会をきれいにすることと、単位を下げてほしいと訴えることと、果たして何の関係があるのか」と不満をぶちまける。

◆年末年始の昇進人事が相次いだが、お祝いの蘭の花も消えた。5万ウォン以下のモノを送っても、気持が引っかかったまま返すことが少なくない。売り上げが急落した花卉農家では、商売ができないとわめいている。廃業に追い込まれた飲食店が続出し、代行運転手らは、客がいないと泣きべそをかいている。清廉社会を作るための苦痛と言える。しかし、当面の消費委縮は足元の火となっている。「3(食べ物)-5(プレゼント)-10(慶弔事費)」を「10-5-3」に変えるべきだという声も出ている。食べることを解除してこそ、行き詰まっている経済を息づかせることができるという。

◆米国公立学校では、先生の日に合わせて、家庭に通信文を送る。カーネーションは5ドル、食事クーポンは20ドルで、希望した分だけ学校で購入できる。缶コーヒーすらプレゼントできない金英蘭法とは対照的だ。金英蘭法が実施されて100日目となる。金英蘭法を押し付けた朴槿恵(パク・グンヘ)大統領は、陰の実力者である崔順実(チェ・スンシル)の国政壟断で清廉社会の掛け声が一瞬にして色あせしてしまった。大統領が大企業の首を絞めているのに、金英蘭法なんて、果たして何の役に立つというのかという声でも出るのではないか気になるところだ。大統領の機嫌を窺うため、立法過程で一言も言えなかった関係省庁の長官・次官らが現実に合わせて手を付けるべきか考える必要がある。いくら趣旨がいいとはいえ、常識とあまりにもかけ離れていては成功は難しい。

崔永海(チェ・ヨンへ)論説委員 yhchoi65@donga.com