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[オピニオン]能力ある保守

Posted December. 26, 2016 08:21,   

Updated December. 26, 2016 08:28

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フランス革命初期、立法機関だった国民公会で、ジロンド派は穏健共和政を、モンターニュ派は急進共和政を主唱した。ジロンド派が公会の右側に、モンターニュ派が左側に座って右翼、左翼という用語が生まれた。モンターニュ派はロベスピエールが断頭台を前面に出した恐怖政治を実施し、最後には没落する。ジロンド派とモンターニュ派は、緩やかな政治クラブ「ジャコバン=クラブ」に一緒に入っていたが分裂した。立憲君主政を求めたフイヤン派もジャコバン=クラブに属していたが先に出た。ジャコバンクラブは政派の母体というわけだ。

◆右翼には保守、左翼には進歩という単語がまるで双子のように付いて回る。保守右派は市場、自由、競争の価値を重視する。同じ陣営でどれか一つでも傷つける者が現れれば、保守右派の外に追い出す。韓国政治史では、李承晩(イ・スンマン)政府後ずっと右派の力が圧倒的で、レッド・コンプレックスまで重なり、保守右派に他の色の政派が入り込むことはなかった。

◆ソウル五輪の開幕を目前にして、金容甲(キム・ヨンガプ)総務処長官は左傾勢力に強硬対処、体制守護のための中間評価や国民投票を主張した。折しも「この地の右翼は死んだのか」という文を政府省庁が配布し、「右翼決起論」まで議論された。2年後、3党合同で民自党がスタートし、右派危機論は沈静化した。民自党は、新韓国党、ハンナラ党、セヌリ党へと看板を代えていったが、構成員は特段変わりはない。

◆改革保守新党の劉承旼(ユ・スンミン)議員は、「安全保障は正統保守を堅持し、経済・労働・福祉は改革的に進む」と明らかにした。劉議員は昨年、社会的経済基本法を代表発議し、保守右派から『裏切り者』の烙印を押された。劉議員側は彼らを二極化といった世の中の質的変化を見ることができない『既得権保守』と非難して対立した。李在明(イ・ジェミョン)城南(ソンナム)市長も自らを保守と主張しており、この機に保守が整理されればいい。政治的思惑で「真の保守」、「偽の保守」と後ろ指をさすのではなく、現実を正確に診断して相応の対策を提示してこそ能力のある保守だ。

異鎮(イ・ジン)論説委員leej@donga.com



이 진 イ・ジン記者 leej@donga.com