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自滅する指揮官

Posted March. 05, 2019 08:30,   

Updated March. 05, 2019 08:30

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孫子の兵法第9編の行軍編で、孫子は指揮官の統率法について重要な教えを残した。「指揮官が最初は士卒たちを乱暴に扱っておいて、後で彼らを恐れてなだめるようなことは最も不適切な統率方法である」

この教えを、こう理解する人もいるかもしれない。「指揮官は最初に間違っていたとしても、誤りを認めてすぐに正そうとしてはならない。出発が間違っていても、リーダーは初志一貫して所信をもって継続的に進めてこそ成果を達成することができる」。

これは深刻な「我田引水」の解釈だ。指揮官が最初に士卒たちを乱暴に扱うということは、無理やり難癖をつけたり、威圧的に兵士たちを抑えつけたりしようとする行為をいう。兵士たちは、初めは戦いで服従しているように見えるため、指揮官は意気揚々とする。しかし、このような方式が続くと、兵士たちは反発して不満が爆発する。すると、指揮官は怯えて、またはこの時も兵士たちを甘く見て甘言でなだめようとする。しかし、すでに墜落した権威は回復されない。むしろ兵士たちはさらに憤る。

最初に脅迫が功を奏する光景を見ながら、指揮官は自分が賢くて兵士たちを簡単に扱うことができると考える。ここからが既に大きな勘違いだ。事実、このようなリーダーは、最初から兵士たちから信頼を失う。はじめは兵士たちがだまされるように見えるのは、兵士たちが我慢して、指揮官にチャンスを与えたのだ。しかし、リーダーが自分の過ちに気付かず、引き続き兵士たちを扱いやすくてもてあそべる存在だと軽く思えば、ある日、リーダーシップに亀裂が生じる。

私たちの社会には、下の人に脅しをかけ、難癖をつけて統制しようとするリーダーが本当に多かった。信頼を得るよりは、服従を強い、自分の過ちを認めず、詭弁を並べる。それでもできなければ、さらに強い規制や脅しを持ち出し、または粗雑な慈善を施す。孫子はこれを最悪のリーダーだと言った。孫子は、まず兵士から信頼を得なければならないと述べた。その信頼は、策略ではなく、ルールを守る態度で得なければならない。その法を指揮官自身と親密な人々にも同じように適用する。そうしなければ、士卒は腹心しない。

歴史学者