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抜け目のない金始顕

Posted March. 01, 2019 09:37,   

Updated March. 01, 2019 09:37

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映画「密偵」で俳優のコン・ユが熱演したキム・ウジンの実在のモデルは、「韓国のレジスタンス」と呼ばれた金始顕(キム・シヒョン)先生だ。先生は1923年、警察官の黄鈺(ファン・オク)らと共に朝鮮総督府に投げる爆弾を持ち込み、大邱(テグ)で逮捕され、懲役10年を言い渡された。1931年に独立同盟を組織して逮捕され、長崎に強制連行され、5年間服役した。光復(解放)後、第2代国会議員を務めたが、金九(キム・グ)先生暗殺事件の背後が李承晩(イ・スンマン)大統領だと考えて暗殺しようとしたが失敗した。死刑宣告を受け、無期懲役に減刑されて服役して、4・19革命で解放された。

先生の字はまっすぐな直線が中心で、角張っている。これを見ると、意志が強く、飾らない性格だった。「事」、「也」などを見ると、小さな文字でも最後の部分を長く書くことが多いが、これは勢いがあり、覚悟がある人の特徴だ。非常に狭い字の間隔や字の構成部分の間隔を見ると、自ら判断し、自尊心が強いことが分かる。押しつけて書いた文字から強い筆圧を感じることができ、正方形の形から、ありのままに行動したことがうかがえる。

先生は、社会運動家の典型的な筆体とは少し異なる。縦が短く、「同」などの下の部分が上の部分より広いことから、勇気がある方ではなく安定指向だ。広い行間隔を維持し、角が急でないのを見ると、他人に被害を与えることを嫌い、用心深かっただろう。ゴマ粒のような小さな文字を見ると、緻密で慎重であり、現実感覚があって、言行を慎み、謙虚だったようだ。最初の文字が小さく、誇示欲もない。先生は持って生まれた抵抗精神というよりは、不義に抵抗するために闘争したのだろう。生涯を独立運動に捧げ、十数年間服役しても、李承晩狙撃事件で建国勲章を受けることができなかったのは残念だ。先生を我々の心に留めておくだけでいいのだろうか。