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カール・デーニッツの信念

Posted February. 26, 2019 08:28,   

Updated February. 26, 2019 08:28

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ドイツは伝統的に陸軍の国だった。1871年、プロシアがドイツを統一してドイツ帝国を宣言した後、世界に膨張しようとして初めて海が目に映った。しかし、地理的に不利な点が多かった。まずは大西洋に出て行く出口が危険だった。ドーバー海峡は世界最強の英国海軍が握っていた。北海に出て、英国とノルウェーを通過して英国の北側を回らなければならない。北海は世界で一番荒い。北大西洋で英国、米国海軍と交戦を繰り広げた場合、戦闘で損傷した船が基地に帰還するには、再び英国の北側を回らなければならない。このような立地では、海軍の戦力が釣り合うとしても勝利できない。英国海軍と釣り合う戦力を備えるということも事実上、不可能な課題だった。

このように完全に傾いた運動場から脱出口を見出した人物が、カール・デーニッツだった。第一次世界大戦当時、潜水艦艦長として参戦したデーニッツは、ドイツの不利な立地を克服し、英国海軍に対抗できる方法は「潜水艦(ユーボート)戦術」だけだと確信した。

潜水艦は、水上艦より英国の海洋封鎖を簡単に突き抜けることができる。そうして海に出て行った潜水艦は、英国の戦闘艦と対決するのではなく、英国に補給品を輸送する商船団を攻撃する。

英国の最大の長所は海洋国ということだが、それが弱点だった。食糧から始まり、ほとんどすべての資材を輸入に依存していた。輸送船団が海で攻撃されれば、英国は屈服するほかない。早期にこれを見抜いたデーニッツは、先端攻撃戦術を考案して訓練させた。第二次世界大戦が勃発すると、デーニッツのユーボート艦隊は英国には恐怖と悪夢になった。戦争の勝敗が変わるかと思われた。

ドイツが敗戦すると、デーニッツはニュルンベルク戦犯裁判にかけられた。戦争前に構想した潜水艦戦術がデーニッツをヒットラーのような侵略者に追いやる証拠として提出されたのだった。デーニッツは、周辺国を対象に戦争状況を仮定し、戦術を樹立することは、すべての国家で軍人の義務だと抗弁した。法廷はこの点では無罪を言い渡した。

最近の韓国はどうか。大義名分と信念が万一の事態を仮定することまで拘束してはいないか。正確には分からないが、もしそうならそれは国家ではない。



シン・ムギョン記者 yes@donga.com