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子どもは皆けんかをして成長する?傷は簡単には癒えない

子どもは皆けんかをして成長する?傷は簡単には癒えない

Posted February. 01, 2019 07:39,   

Updated February. 01, 2019 07:39

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「子どもはけんかをして成長する」。ややもすると父兄に「袋叩きにあう」発言だ。人権と安全が重視される社会のムードで時代錯誤の発言でもある。「暴力を美化するのか」という非難を受ける恐れもある。1990年代、学生だった頃、記者が通った学校にはどの教室にも必ずいる、同じ歳の体が大きな友人Aがいた。Aは、友達の消しゴムをナイフで切ったり、休み時間には弁当からソーセージを奪い取るなど、力が強いことからクラスの友達に「パワハラ」をした。

記者はAとの対決を準備した。1ヵ月間計画を立て、足蹴りの練習をした。当時としては高価な6千ウォンのヌンチャクを買うために家の掃除を手伝い、小遣いをもらった。お金が足りず、ヌンチャクの結びがひもの2千ウォンのものを購入した。映画「マルチュク青春通り」(2004年)をまねたのではない。記者の方が先だ。しかし庭で飼っていた犬がヌンチャクのひもを噛み切ってしまった。気が抜けてけんかはあきらめた。

子どもの頃の思い出だが、学んだことは多かった。家の隅々が自ずときれいになるのではなかった。常に掃除をする母親の手があった。安い物にはみな理由があり、未成年者であっても武器を使えば罪が重くなるということも知った。クラスの友達と実際に殴り合った後に心から謝る方法、けんかした友達と仲直りをする方法も知った。

先月30日に発表された教育部の「学校暴力制度改善案」をこのような観点で見た。改善案には早ければ3月から学校暴力の加害学生が校内ボランティアなどをすれば、学校生活記録簿に加害の事実を記載しないという内容が含まれている。軽微な学校暴力は、学校暴力対策自治委員会(学暴委)を開かず、学校が自主的に事件を終結できることになる。

改善案が出た背景には、現行の学校暴力予防法が争いを拡大し、学校の教育機能を縮小させるという批判がある。今は、クラスの友達が「××」と悪口を言っただけでも学校暴力と通報されれば、学暴委が開かれる。生活記録簿に加害が記載される。軽微なけんかも記録に残るので、父兄は「入試に不利になる」と相手の親や学校に対して訴訟を起こすことが一度や二度ではなかった。

今回の改善案を見て、「けんかして成長する」青少年期が思い出された。けんかを処理する過程で、子ども自ら問題を調整して仲直りをする教育的機能を強化しようとするのが今回の改善案の核心だと感じた。

しかし、学校暴力の被害者の話を聞いて、「考えが浅かった」と反省した。

「処罰が弱まれば、『すこしぐらい構わない』というムードが生じる可能性がある。自分の子どもが学校暴力でケガしたり、心理カウンセリングを受け、学校に行けないことを考えてみてください。最優先に考えられるべきは被害者です。被害を受けた子どもを回復させることが重要です。改善案にはそのような配慮がない」

2011年に学校暴力で命を絶った大邱(テグ)の中学生の母親が、東亜(トンア)日報のインタビューで語った言葉だ。この事件を機に、加害者への処罰が強化された現行の学校暴力予防法が施行された。教室内のささいなけんかを成長過程と考える記者や、軽微な暴力に対する制裁を軽くする改善案を出した教育当局いずれも、「被害者の立場」という最も重要な部分を見逃したのではないだろうか。

ささいな暴力であっても繰り返されれば深刻な暴力の「種」になり得る。被害者よりも「加害者」に有利に改正案が現場で施行されるなら、学校暴力の被害学生はさらに大きな傷を受けることになる。新学期が始まる前に被害者の立場で確かな改正案の補完が必要な理由だ。


金潤鍾 zozo@donga.com