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年収13年分のソウルの住宅価格、希望が持てない個人と不健康な社会

年収13年分のソウルの住宅価格、希望が持てない個人と不健康な社会

Posted January. 28, 2019 08:35,   

Updated January. 28, 2019 08:35

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平均的な収入を得る労働者が平均価格の住宅を一軒買うためには、給料を一銭も使わず13.4年間まるまる蓄えなければならないのが、ソウル住宅価格の現状だ。現政府の住宅価格政策を事実上総括すると言われている金秀顯(キム・スヒョン)大統領政策室長が今月20日の記者会見で、「庶民にはまだ住宅価格が所得に比べて高い」とし、「住宅価格安定政策は継続的に推進したい」と述べたのも、このような背景から出たものと見られる。

平均所得を挙げる水準の世帯が、何年間年俸を貯めて平均レベルの家を購入できるかを示す指標、すなわち所得に対する住宅価格の比率(PIR)を見ると、ソウルが13.4倍、米国ニューヨークは5.7倍、日本の東京は4.8倍で、ソウルの半分にもならない。住宅価格が高騰した中国の北京が17.1倍で、ソウルより高かった。もちろんニューヨークと東京は、韓国の首都圏に相当するニューヨーク州や東京都の数値で直接比較するのは困難であることを考慮に入れても、所得に比べてソウルの住宅価格が高過ぎるのは事実だ。

所得を一銭も使わず13.4年間がかかるのだから、実際は20年以上集めてこそ家を買うことができる。ほとんど生涯を家一軒を買うために、財布のひもを引き締める社会は正常とは言えない。また、生活の基盤である住宅問題が不安定であっては、その社会全体が不安にならざるを得ない。特に若者たちは、10年、20年が経ってもマイホームの購入が厳しい現状の中、未来への希望を失って結婚と出産を嫌い、長期的には人口構造にまで影響を及ぼすことになる。

人口構造や住宅事情が韓国と似ている日本では、労働者が5年前後の収入を貯めれば、マイホームを購入できるように住宅価格を維持することを、住宅政策の基本にしているという。韓国も庶民と若者たちが、このような最小限の期待は持つことができてこそ、健康な社会といえる。

住宅価格、特にソウルの住宅価格を下げる必要があることに、社会的コンセンサスがあるといっても、どのよう下げるかは非常に難しい現実的な問題だ。住宅価格安定の正当性だけを強調して、誤った政策を展開して住宅価格がむしろ上がった事例が過去にも少なくなかったからだ。

最近、政府は主に高級住宅所有の負担を増やして住宅価格を引き下げる政策を展開している。その効果のおかげで、ソウルの住宅価格は11週間下落している。そのため、社会的違和感はある程度解消されたかもしれないが、高まった税金を負担する能力がなければ、庶民中間層の住宅購入事情はあまり変わらない。高級住宅の価格を抑えることも意味はあるが、今後は庶民中間層の住居安定に住宅政策の関心と力量を集中しなければならない。