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批判的空想家、デュシャン

Posted January. 04, 2019 07:36,   

Updated January. 04, 2019 07:36

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便器を作品化した「泉」のような既成品を活用した「レディ・メイド」オブジェを提示し、20世紀初期、美術界を揺るがしたマルセル・デュシャン。彼は日常と芸術の境界を崩し、現代美術の父とされる。デュシャンがいない概念の美術は考えることすらできない。現代美術でのデュシャンは、西洋哲学においてプラトンのような存在だと言われるほどだ。デュシャンは、レディ・メイドのほかにも、芸術と機械の結合を追求し、「ローズ・セラヴィ」という女性の仮名を使うなど絶えず革新を追求した。デュシャンの文字はすばらしい業績同様、特異だ。

「b」の最後の部分の輪の形は想像力を、「h」の輪が小さいのは空想家であることを示す。デュシャンは、「新しいものなら何でも受け入れる受容性」を持った。デュシャンの想像力は、批判的な思考とともに光を放つ。非常にはやい文字の勢いは明晰さを物語るが、「w」が角ばっていることから分析的に思考し、頭が心を支配していたことが分かる。「s」の鋭い上部分から見て、批判的な指向を備えた毒舌家だっただろう。子どもの頃、名門学校に通い、数学コンテストで1位になったデュシャンは、鋭い知性で有名だった。「k」の最初の線が長く、「b」がしっかり閉じられているのは、冒険的企業家として事業能力があることがうかがえる。

「t」の横線が非常に長いのは、強い忍耐心と意志を語り、「M」の最後の画が基礎線の下まで下りてくるのは頑固さを意味する。デュシャンは、「芸術家なら、真の大衆が現れるまで50年でも100年でも待つことができなければならない。まさにその大衆だけが私の関心事」と言った。正四角形の「r」は、機械操作の技術があったことを物語る。デュシャンは、科学、工業、幾何学、物理学などで着眼した機械的実験を作品に反映させ、芸術とテクノロジーの結合を図った。「D」「R」の上側が開いていて、話すことを楽しむことが分かる。デュシャンは、「私の好みが固まることを避けるために、常に自分を否定しようと努めた」と語った。革命家デュシャンはこのように誕生した。

弁護士・筆跡研究家


李沅柱 takeoff@donga.com