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「ゲーム・チェンジャー」

Posted August. 30, 2018 07:24,   

Updated August. 30, 2018 07:24

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1861年、米国の南北戦争の時、医師だったリチャード・ガトリングは、故郷のインディアナを通りすぎる多くの負傷兵を見て衝撃を受けた。兵士1人が100人分の役割ができるなら、兵力の需要が減ると考え、彼は銃身が6本ある機関銃を作った。最初の機関銃「ガトリングガン」は戦争史の「ゲーム・チェンジャー」(物事の流れを変える個人や製品などのこと)に記録された。現代にも数千キロ離れた標的を正確に攻撃するトマホークミサイル、ステルス戦闘機などがゲーム・チェンジャー戦力として登場した。

◆韓国陸軍も最近、「5大ゲーム・チェンジャー」プロジェクトを推進している。スマート戦闘装備で武装した「ウォリアー・プラットフォーム(個人戦闘体系)」、ドローンとロボット技術を結合した「ドローンボット戦闘団」、敵の指揮部を除去(斬首)する任務を遂行する特殊戦戦力などを備えるということだ。映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」の主人公(トム・クルーズ)は、「エクソスーツ」という戦闘装備を着用して宇宙の生命体と戦う。このスーツが、ウォリアー・プラットフォームの一種だ。最近、このような装備を着用した50代の女性が、小銃射撃実験で90%以上の命中率を記録した。

◆ドローンボット戦闘団は、兵力削減の台風を迎えた韓国陸軍が心血を注ぐ分野だ。最近、ドローン・UAV(無人航空機)運用副士官を募集したが、19人の定員に女性67人を含む548人が志願し、28.8倍の競争率を記録した。同時に募集した副士官の平均倍率(8.5倍)の3倍を上回る。先端情報通信(IT)技術とコンピュータゲームに慣れた新世代が多く志願したためだ。ドローン運用兵も今年から選抜され、10月に創設されるドローンボット戦闘団で活躍することになる。

◆現在、軍は2022年までに兵力12万人を削減する一方、北朝鮮の核・ミサイルの脅威や戦時軍作戦権返還など新たな安保環境に直面した。これに対応して陸軍も「小銃部隊」という汚名を返上して、未来戦を主導する「デジタル先端軍」に変貌する計画だ。「ゲーム・チェンジャー」プロジェクトが実践配備されれば、作戦計画も変わるだろう。最近、強固だった韓米同盟が揺らいでいる。軍独自の戦闘力強化は至急だ。


尹相虎 ysh1005@donga.com