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ヒアリの侵略

Posted July. 09, 2018 08:52,   

Updated July. 09, 2018 08:52

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韓国戦争当時、米軍の軍需物資と共に数々の外来種の植物の種が流入した。菊の一種である木立紺菊(キダチコンギク)がその一つだ。韓国戦争が終わった後の1980年代、京畿道(キョンギド)、江原道(カンウォンド)地域を中心にこの花の生育が確認された。生命力が強すぎてこの花が棲息すると他の植物はたちまち遠くへ追いやられる。地域の植物生態系を単純化し乱してしまう。韓国戦争の時、流入したオオブタクサも生態系撹乱植物に指定された。

◆韓国人が好きなかムルチはアメリカでは生態系を撹乱する外来種に指定されている。他の魚種を食い尽くしてしまうからだ。「蛇頭(snakehead)」と呼ばれるほど。2002年7月メリーランド州クロフトンの小さな池からかムルチの稚魚数千匹が発見された。市当局はアジア系の移民者による保身用としての放流を疑った。そして毒薬を撒いてかムルチを全てへい死処分し、池も埋め立てた。

◆昨年9月、釜山港の戡蠻(カムマン)埠頭で南米原産の外来種のヒアリ1000匹が初めて発見された。ヒアリは世界自然保護連合が指定した世界100代悪性侵略的外来種の一つだ。毒針を持っており噛まれたら痛みや痒みはもとより酷い場合はショックに至ることもある。また、農作物の根っこを食い荒らし、爬虫類、在来種のアリにも大きなダメージを与える。ヒアリは生存力、繁殖力が強く、洪水や旱魃、零下9度以下の寒さにも耐えられる。特に6~9月にかけて活発に活動。

◆6、7日、仁川港のコンテナ野積場において、またもやヒアリが発見された。これで6回目だ。今回は初めて女王アリも一匹確認された。女王ありは働きアリとは違って卵を産み落とし繁殖する。だから恐ろしい。すでに定着し繁殖しているのではとの疑いの声もある。先月、平澤港から幼虫が発見されたとき、繁殖の可能性を念頭に防疫駆除に徹底すべきであった。農林畜産検疫本部は8日、国内繁殖の段階ではないとし、貨物コンテナの荷主と国民による情報提供に注意を呼びかけた。当局の説明があったものの依然ヒアリの恐怖は収まらない。


李光杓 kplee@donga.com