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陳炅準と「拒否された正義」

Posted May. 12, 2018 09:12,   

Updated May. 12, 2018 09:12

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白牙という琴の名人には鐘子期という友人がいた。白牙が高い山に登るシーンを考えながら琴を弾くと、鐘子期は「泰山が目の前にそびえ立つ感じだ」と語り、とうとうと流れる川を思い浮かべながら弾くと、「大きな川が目の前に流れているようだ」と語った。白牙は鐘子期が死ぬと、自分の音を分かってくれる人、もういないと嘆きながら、琴には手をつけなかった。気持ちを分かってもらえる友達を知音と呼ぶのは、この中国故事に由来する。

◆金正宙(キム・ジョンジュ)NXC代表からネクソンの株を受け取った陳炅準(チン・ギョンジュン)元検事長に対して昨日、破棄差し戻し審で賄賂の無罪が確定された。控訴審の裁判所は、「30年間の知り合い」である二人を普通の友人を越えた「知音」と呼びながら、あれほど親しい間柄で、「陳元検事長が検事の職務と関連して、金代表から金銭の提供を受けたなら、個別の職務と見返りの関係が認められなくても賄賂罪が成立する」と判断した。しかし、最高裁は、1審と同様に「保険性賄賂」は認めなかった。

◆陳元検事長は、他の人たちは買いたくても買えなかった非上場株を1万株も購入できるチャンスの提供を受けた上、その買い取りさえも自分のお金ではなく、金代表のお金で買った。実は控訴審でさえも株の買取機会自体は賄賂とみなす、買い取り資金だけを賄賂とみなしたので、法廷の正義は、そもそも一般人の正義とはかけ離れていた。最高裁は、買い取り資金さえ、時効の10年が過ぎたという理由で破棄して差し戻した。

◆陳元検事長は、株の買取資金として金代表から4億2500万ウォンを借りたとしたのに、返済もしなかった。株式は大当たりとなり、11年後に売り払った時は、その差益が126億ウォンに達した。陳元検事長は、大韓航空を圧迫して義理の弟に仕事を集中的に発注させた罪で懲役4年の判決を受けたが、126億ウォンはそのまま手にした。二人が将来に起こるかもしれない不祥事に備えるほど、以心傳心の友達だったかは分からなくても、その関係は決して知音とは言えず、その判決も正義とは言えない。


ソン・ピョンイン論説委員 pisong@donga.com