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「徒歩の橋」でのもう一つの会談

Posted April. 30, 2018 08:40,   

Updated April. 30, 2018 08:40

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防音の完璧なガラス張りの壁の執務室。ボスの部屋に入った主人公が、深刻な表情で話を交わす。職員たちは外で、二人の唇と表情だけをイライラして読んでいる。ついにガラスのドアが開いて、運命の談判の結果が公開される…。映画やドラマでよく見かけるシーンである。ハッキリ見えるが声は聞こえないガラス張りの視覚・聴覚の不調和は、観客らには多大な没入効果を作り出す。27日午後4時36分~5時19分の板門店の徒歩の橋はまさにそのような空間だった。

◆文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は共同植樹を終えた後、約50メートルの徒歩の橋を二人きりで歩き、橋の先端のベンチに向かい合って座った。そして30分間、休まず話を交わした。全世界が生中継で見守ったが、声は全く聞こえなかった。風の音、さえずる鳥の音だけが聞こえてきた。まるで大型のガラス玉の中の二人の主人公みたいだった。春の日差しの当たる青い橋と緑は極めて鮮やかなのに、主人公は紺のスーツと黒の人民服姿の二人の男性なので、なおさら非現実的な映像だった。

◆徒歩の橋上での散歩は、韓国側が提案した。元々徒歩の橋は、中立国の監督委が湿地を迂回して板門店の会談場に向かう不便さを減らすために、1950年代に作った。国連が「Foot Bridge」と呼んでいるのを直訳して、「徒步の橋」となった。手すりのない一字型の橋だったが、今回手すりを作り、軍事境界線の標識物があるところまで延長した。青色を塗ったが、国連の象徴色が水色である上、韓半島旗の色も念頭に置いたらしい。

◆通訳・警備員なしでの二人の首脳だけの30分の会話は、非常に珍しい。それだけ胸襟を打ち明けるスペースが必要で、実際話したいことも多かったという裏付けだろう。二人が歩いた時間までを含めて43分間、どのような会話が交わされたのだろうか。ドナルド・トランプ大統領も文大統領からの電話を長く待っただろう。映画の結末はガラス戸が開き、主人公が歩いて出てくるときの表情と一声にかかっている。韓半島非核化議論の結末は、まだ誰も知ることができない。


李基洪 sechepa@donga.com