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ホトトギスを殺してしまうと

Posted March. 12, 2018 07:29,   

Updated March. 12, 2018 07:29

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若者の失業問題の解消に向けて、政府は任期の間に公共部門の雇用を81万個増やすというが、その根拠は次のとおりだ。先進国クラブの経済協力開発機構(OECD)が2016年に発表した韓国の総就業者数対比公共部門雇用比率は7.6%だった。OECD加盟国の平均21.3%の半分にも及ばない。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、大統領選を控えた昨年2月、ソウル鷺梁津(ノリャンジン)上級公務員試験学院で、「OECD平均の半分ほどでも公共部門の雇用を81万個まで増やすことができる」と述べた。半分が10.6%なので3ポイントだけ引き上げればいい。国内就業者数2700万人の3%は81万人、このように数字が導き出された。

大統領選でOECDの統計は俎上に載せられた。別の加盟国と違って公企業や国家支援非営利団体などを統計から除いたということだ。これに対して、統計庁は昨年6月、韓国の公共部門の雇用比率を8.9%と新たに集計した。これも政府支援の私立学校の教員などを除いたと論議になったが、OECD平均との差は1.7ポイントに縮まった。政府内で公約を修正すべきでないのかという論争があったが、選挙が終わるやいなや後退する姿を見せては困るという主張が優勢だったという。財政を心配する声は力を使えなかった。

2020年までに最低賃金を1万ウォンに引き上げるという公約は明確な根拠がない。「心理的期待値」というのが一般的な観測だ。問題は、このために毎年最低賃金を15.7%ずつ引き上げなければならないという点だ。中小企業と自営業者から悲鳴が出て、緩急調節論が提起された。政府は路線を修正しなかった。今年すでに政府目標値を越えた16.5%の引き上げが施行されている。

労働時間の短縮も一方通行だった。短縮例外業種の数を従来の26から一度に21も減らし、300人以上の事業者に与えられた準備期間もわずか4ヵ月だけだった。季節的需要が集中したり、研究職など特定期間に集中的に勤めなければならない業種の特性を考慮すべきという声は黙殺された。中堅企業連合会は、無差別的であり急激に経営環境を萎縮させると反発した。

政府のスタイルを日本の戦国時代を率いた将軍に例えるなら誰に似ているだろうか。「鳴かぬホトトギスをどうするか」と尋ねた時、「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」と言った織田信長に近くないかとある企業家は答えた。右往左往しないという意味だ。ただ、ホトトギスを殺してしまうと鳴き声を聞く機会も永遠に失ってしまう。

有権者に約束した公約は重要だ。すべての公約が完全というわけではないということも同時に事実だ。融通性を発揮して運用の妙を生かさなければならない理由だ。すでに企業の体力が底をついたという警告音が大きくなっている。ベビーブーム世代(1955~1963年生)が年金受給に突入する近い未来には政府財政赤字が雪だるま式に増えることになる。

20年前、「週35時間労働法」を可決したフランスは反面教師だ。仏紙「フィガロ」は最近、「フランスはまだ20年前の週35時間の代価を支払っている」と報じた。社会党政府が失業率を下げるために実施したが、かえって失業率は上がり続け、企業の負担は大きくなり、家計の購買力は落ちたということだ。結局、政府負担も大きくなり、労働改革を果たしたドイツとの差は大きくなった。善意が常に良い結果を担保するわけではないのだ。

政府は、政権初期に大胆な公約実現に乗り出したので、宣伝的・政治的目標はすでに達成したと見る。政権10ヵ月を迎えた今や、政策の完成度を高めるためにディテールを整える余裕を持つに値する。ホトトギスを生かして鳴かせる、そのような老練さを期待する。