Go to contents

消える職業

Posted March. 05, 2018 09:46,   

Updated March. 05, 2018 09:46

한국어

1980年、商業高校の卒業生に銀行は断然人気の職場だった。安定した職場というイメージのうえ給与もかなり高いためだ。特に店舗の最前列に座って預金の受け入れや払い出しなどの業務を担うテラーには名門女子商業高校の優等生が集まった。銀行テラーの第1次受難は、1997年の通貨危機だった。高卒は最初にカットされ、続く就職難で大卒者に押された。最近、銀行テラーは第2次受難を経験している。ネットバンキングやモバイルバンキングによる金融取引が増え、昨年までの6年間で銀行の店舗1600店余りが閉鎖された。

◆韓国雇用情報院は、報告書「第4次産業革命未来雇用展望」で、今後消える6つの職業を挙げた。銀行テラー、診断医師、コールセンター職員、レジ係、生産・製造の単純作業員、倉庫作業員。「危機職業」の特徴は、自動化や人工知能(AI)技術の導入にかかる経費が人件費より安いということだ。AIが人よりも上手くできる業務なら、絶滅危機を迎えるほかない。人間がロボットやAIより安く、より優れた能力を見せてこそ雇用を守ることができるという話だ。

◆変化の波はすでに始まった。三星(サムソン)ソウル病院は2015年に、医薬品の調剤ロボットを導入した。このロボットは、調剤が難しい抗がん剤のパートで1日6時間働き、平均200件余りの処方箋を処理する。ローファーム大陸亜洲は最近、「AI弁護士」を採用した。受任事件の判例や法律を分析するのに新米弁護士が3,4日かかったリサーチ業務を数分で終わらせることができる。専門職も技術進歩にともなう変化から例外ではない。

◆機械に雇用を奪われるからとディストピア的な未来を想像することはない。消える職業があるなら新たに登場する職業もある。雇用情報院も、事物インターネット、ビックデータ、バーチャルリアリティ、3Dプリンティング、ドローン、情報保護専門家などを浮上する職業に選んだ。時代の変化に合わせて教育の進路も変わらなければならない。親たちが10、20年後に職を持つ子供たちに現在の目線の夢を強要していないか振り返ってみることだ。

洪守鏞(ホン・スヨン)論説委員gaea@donga.com


洪壽英 gaea@donga.com