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ドローンの五輪旗

Posted February. 12, 2018 07:50,   

Updated February. 12, 2018 07:50

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蛍のように見えたドローンは、平和を象徴する鳩がになって夜空を飛んだ。スキー場の上空ではスノーボードに乗った人のイメージが作られた。再びばらばらになったドローンは五輪旗に変わった。ドローンを使った光のショーは冬季五輪開会式の名場面に選ばれた。海外でも「信じられない」「CGじゃないか」など驚きと賛辞が相次いだ。1218機を使ったドローンショーはギネスブックに世界記録として登録されるという。

◆大量のドローンに取り付けられた発光ダイオード(LED)の光が織り成した美しい飛行の操縦士は1人だった。「パイロット」と呼ばれる要員は、事前に設計された飛行を開始するコンピュータープログラムのスタートボタンを押した。3人のモニター要員は、それぞれのドローンの飛行状態を観察した。今回のドローンショーは、米国の情報技術(IT)大手インテルの技術がベースになった。使われたドローンは、インテルが作った「シューティングスター」だ。昨年のスーパーボウルのハーフタイムショーでレディー・ガガの公演とともに米国星条旗の模様を作った300機のドローンショーも彼らの作品だった。

◆ライブではなかった。昨年12月、平昌(ピョンチャン)で収録した映像をライブ映像に重ねた。★平昌の天気が大きな理由だった。それぞれのドローンは決まった経路を飛びながら取り付けられた全地球測位システム(GPS)とカメラなどで周辺のドローンの位置をリアルタイムで確認する。風が吹いて1機のドローンが揺れれば、周りのドローンも一緒に動きながら適切な距離を保つようプログラミングされている。ドローンに使われるリチウムバッテリーは低温で性能が落ちる弱点がある。インテルは、平昌の強い風と寒さに耐えられるよう、シューティングスターのプロペラを取り替えた。

◆ドローン生産の世界最大手は中国のDJIテクノロジだ。だが、精密な飛行技術は、それとは異次元の世界だ。ドローンに取り付けられた各種センサーは、当たり前だがリアルタイムの通信や自律制御システムなど先進技術を必要とする。これは自律走行車の核心技術につながる。インテルがドローンチームを作った理由だ。平昌は現在、ドローンだけでなく第5世代移動通信、仮想現実(VR)など様々な先進技術が角逐する場となっている。五輪で選手たちが肉体の限界を超えようと汗をながしている一方で、企業は技術の限界を超えるために、もう一つの競争を繰り広げている。

キル・ジンギュン論説委員


吉鎭均 leon@donga.com