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トランプ氏の精神健康

Posted January. 08, 2018 08:41,   

Updated January. 08, 2018 09:34

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年明けから突然トランプ米大統領の精神健康が議論を呼んでいる。「核のボタンは常に机の上にある」という金正恩(キム・ジョンウン)氏の新年の辞に対し、「私の核ボタンはより大きく強力で、実際に動作可能である」としたツイッターへの書き込みが発端となった。これに、ジャーナリストのマイケル・ウルフ氏の新著「炎と怒り:トランプホワイトハウスの内部」が油を注いだ。ウルフ氏は、トランプ政府の設計者であるスティーブン・バノン元ホワイトハウス首席戦略家などの側近すら、彼を愚かな人間だと思っていると暴露した。

◆「バノンが正気を失った」と憤ったトランプ大統領は、6日、ツイッターに「私は成功したビジネスマンで、テレビスターで、そして米大統領になった。これはスマートではなく天才だということを証明する。それも非常に安定した天才だ」と直接反ばくした。米国のメディアは、「認められたがる」トランプ氏の執着心がぶり返したという分析を出している。壊れやすい自尊心のために、いつも過剰補償を期待しているということだ。しかし、野党だけでなく、過去の共和党政権の関係者たちでさえ、トランプ氏の精神健康について懸念を示している。

◆米国で大統領の精神健康は、しばしば議論の対象になる。1964年「ファクトマガジン」は、精神科医を対象に、共和党の大統領候補だったバリー・ゴールドウォーター氏についてアンケートを行った。回答した医師の49.2%は、ゴールドウォーター氏は大統領職に不適合であるという診断を下した。大統領選挙で敗北したゴールドウォーター氏は、その後「ゴールドウォータールール」を引き出した。精神科医が直接診療していない公人の精神状態について言及することを禁止する規定だ。しかし、まだ米国社会には「大統領の精神的健康がもたらすリスクについて警告する義務がある」という声が多い。

◆大統領の精神健康は、単に米国だけの問題ではない。両親を全て銃で失ったトラウマから始まった朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領の閉鎖性は、先の政府を破局に追いやる原因となった。米大統領は、すべての紛争地域で平和と戦争を選択できる、地球上で最も影響力のある人物である。匿名のホワイトハウスの内部関係者は最近、「歴史上のすべての戦争は偶発的出来事だった」と語った。北朝鮮の金正恩に続いてトランプ大統領の精神的健康まで心配しなければならないのか。